エアコンの冷房と暖房、どっちが高い?

夏季のエアコン冷房は電気代がかさむという印象が強いのですが、暖房とくらべて、実際のところどれくらいどちらが多くの電力を消費しているのでしょうか? また、どちらのほうが電気代が高くつくのでしょうか? エアコンによる冷房と暖房を比較してみます。

冷暖房にかかる電力消費量

エアコンの電力消費量

夏季のエアコン冷房は電気代がかさむという印象が強いのですが、暖房とくらべて、実際のところどれくらいどちらが多くの電力を消費しているか、概算してみます。エアコンの電力消費量は、外の気温や室内の温度設定、エアコンの省エネ性能レベル、冷房したい室内の広さなどによって、様々に変化しますが、ここでは経済産業省が紹介している2015年夏版の省エネ型エアコンの冷暖房の電力消費データをもとに、以下の条件での電力消費量を示します。

算出条件
期間 冷房期間3.6カ月(6月2日~9月21日)、暖房期間5.5カ月(10月28日~4月14日)
設定温度 冷房時27度、暖房時20度
時間 6時~24時の18時間
住宅 平均的な木造住宅(南向き)
部屋の広さ 8畳
冷房能力 2.5kW

冷房能力とは?外気温を35度、室内気温を27度とした場合の、室内の空気から除去する単位時間あたりの熱量を指します。ここでは約8畳を冷房したときを想定しています。

上記の算定条件をもとに、2015年夏時点で最良の省エネ性能をもつと評価された機種(A)、および省エネラベリング制度で省エネ性マークを得た機種の平均値(B)は以下のとおりです。

冷暖房の消費電力
省エネ基準達成率 冷房消費電力(W) 暖房消費電力(W) 冷房期間消費電力量(kWh) 暖房期間消費電力量(kWh)
122(A) 510 515 178(49.44/月) 528(96/月)
106(B) 591 578 210(58.33/月) 605(110/月)

消費電力における冷房と暖房の差は暖房のほうが少し高い程度ですが、期間消費電力量は暖房の方がはるかに高くなっています。この差は、エアコンの冷房方法と暖房方法の違いもさることながら、冷暖房によって上下させる気温差の大きさが大きく影響しています。つまり、冷房が30~35度の外気温を24~28度程度まで、つまり5~8度程度下げれば良い一方で、暖房は室温を挙げる幅が10~25度と数十度上昇させる必要があるため、必然的にに暖房のほうが消費電力が多くなるからです。しかも、冷房時間が夏季の日光が照りつける午後に集中している一方で、暖房は真冬は日中から、そうでない場合も夕方の団欒時間から朝方にかけてまでの長期間、つけていることが稀でばありません。このため、暖房のための電気消費量は冷房に比べて多くて当然と言えます。では、なぜ、暖房よりも冷房代の方が高く感じられることが多いのでしょうか?

冷暖房にかかる電気料金

冷暖房にかかる電気料金

上記で紹介した消費電力を、1日の使用時間を12時間として、電気代計算シュミレーターに入力してみると、以下の様な数値が出てきます。なお、1kWh当たりの料金は、ここでは東京電力従量電灯(第2段階)の25.91円を代用しています。

エアコン冷暖房にかかる電気料金
単位 最良省エネ型機種 料金(円) 最良省エネ型機種平均 料金(円)
1時間あたり 13.20 15.30
1日あたり 158.60 183.80
1カ月あたり(30日計算) 4,757.00 5,513.00
1季節(3カ月)あたり 14,271.20 16,537.80
1年あたり 57,085.00 66,151.00

使用条件を同じにした上での計算ですから、冷房にかかる料金と暖房にかかる料金の差はそれほど大きくありませんが、やはり暖房代の方が高いことがわかります。ただし、もしも契約電灯が夏季のピーク時間が非常に高く、夜間が割安に設定してあるピークシフトプランだったら、電気料金は大きく変わってきます。こののように、契約メニューによって、電力使用量の違いが、必ずしも料金に反映されるわけではなくなるわけです。電気代節約を考えるとき、上手な契約メニューの選択をすることが重要となる所以です。ライフスタイルや使用している電化製品、家族構成などを考慮しながらピークシフトプランプランで節電できるか、一考してみましょう。

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