再エネ賦課金を払いたくない人へ|いつから始まり、いくら負担している?対策まで解説
「毎月の電気代が高い。よく見たら再エネ賦課金という項目がある。なぜ払わないといけないの?」「太陽光を持っていないのに、なぜ自分が負担するの?」——そんな疑問や不満を抱えている方は多いはずです。この記事では、払いたくなくても払わなくてはいけない再エネ賦課金の仕組み・いつから始まったか・合法的に負担を減らす方法まで、すべて解説します。
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- 再エネ賦課金とは何か、なぜ電気代に上乗せされるのか
- いつから始まり、単価はどう推移してきたか(2026年度は4.18円/kWh)
- 支払いを拒否することは法律上できるのか
- 再エネ賦課金の負担を合法的に減らす3つの具体的な方法
再エネ賦課金とは?わかりやすく解説
再エネ賦課金(正式名称:再生可能エネルギー発電促進賦課金)とは、電気を購入しているすべての家庭・企業が毎月の電気代とともに支払う費用です。電気の使用量(kWh)に応じて一定の単価を掛けた金額が自動的に上乗せされます。
再エネ賦課金 = 電気使用量(kWh)× 単価(円/kWh)
2026年度の単価は4.18円/kWhです。2026年3月18日に更新されました。
例えば、月400kWh使う家庭なら月1,672円(400kWh × 4.18円 = 1,672円)、年間約20,064円の負担です。決して安い額ではありません。
エネマネXでは再エネ賦課金の推移と要因について解説していますのでご覧ください。
再エネ賦課金は何に使われる?
再生可能エネルギーで発電した電力を、電力会社が一定期間決まった価格で買い取るために使われます。再エネで発電された電気は、市場価格よりも高いため、買取費用の一部を賄うために使用されます。
誤解されやすい点なのですが、上記以外には、家庭・企業・自治体への太陽光パネル等の発電設備の設置費用の補助などには利用されていません。
いつから始まった?単価の推移
再エネ賦課金は2012年7月に始まりました。これはFIT制度の開始と同時です。当初の単価はわずか0.22円/kWhでしたが、再生可能エネルギーの普及に伴い買取量が増え、年々単価が上昇しています。
⚠️ 2026年度は初めて4円を超えた
2026年度(2026年5月検針分〜2027年4月検針分)の単価は4.18円/kWhと、制度開始以来初めて4円を超えました。電気明細では2026年6月から確認できます。再エネ導入量の拡大とFIT買取費用の増加が主な要因です。
| 年度 | 単価(円/kWh) | 標準家庭の年間負担 (月300kWh使用の場合) |
備考 |
|---|---|---|---|
| 2012年度(開始) | 0.22円 | 792円 | 制度開始当初 |
| 2015年度 | 1.58円 | 5,688円 | |
| 2018年度 | 2.90円 | 10,440円 | |
| 2021年度 | 3.36円 | 12,096円 | |
| 2023年度 | 1.40円 | 5,040円 | 市場価格高騰により一時低下 |
| 2024年度 | 3.49円 | 12,564円 | |
| 2025年度 | 3.98円 | 14,328円 | |
| 2026年度(最新) | 4.18円 | 15,048円 | 2026年3月18日に発表 |
関連記事: 【2026年度最新】再エネ賦課金引き上げへ。世帯人数別の負担額は?いつから値上がり?徹底解説
そもそも「FIT制度」とは
再エネ賦課金は、固定価格買取制度(FIT制度)を支えるための財源です。FIT制度とは、太陽光・風力・バイオマスなどの再生可能エネルギーで発電された電力を、電力会社が一定期間・固定価格で高く買い取る制度のことです。
しかし、その買取費用が電力会社だけでは賄えないため、電力を購入しているすべての利用者に広く薄く負担してもらう仕組みとして、再エネ賦課金が設けられました。
結果的に、日本における再エネ発電の割合は、FIT制度導入前の2011年度には10.4%だったのが、2023年度には22.9%にまで増加しました。
また、再エネ発電設備容量は世界第6位、太陽光発電は世界第3位となっています。
今後はどうなる?
再エネ賦課金は当面の間、増加傾向が続くと見込まれています。買い取り価格は減少傾向にあるものの、過去の大量導入により買取費用の負担は変わらないためです。ただし、最初のFIT制度が満期を迎えた発電設備(卒FIT)が増えるにつれ、将来的には単価が低下・廃止に向かう可能性もあります。政府は2030年代後半ごろを見据えた見直しを検討中です。
卒FITとは、買取期間の10年が終了したケース(住宅用の場合)を指します。このように、FIT導入初期の高価な買取価格を設定されていた人たちが徐々に減ってきています。
買取価格の推移
住宅用10kW未満の買取価格の推移を見てみましょう。買取価格は1年ごとに更新されますが、ここでは大まかな推移をみるため、年数を飛ばしています。
このように、買取価格は毎年下がっています。また、2012年の買取価格がいかに高いかがよく分かります。
| 年度 | 単価(円/kWh) |
|---|---|
| 2012年(開始) | 42円 |
| 2015年度 | 33~35円 |
| 2020年度 | 21円 |
| 2022年度 | 16円 |
| 2025年度 | 15円 |
参照元:資源エネルギー庁 > 再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2025年度以降の買取価格等と2025年度の賦課金単価を設定します
なぜ払わなければいけないのか
再エネ賦課金は「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(再エネ特措法)」に基づいて徴収されます。つまり法律で定められた義務です。
日本が再エネを必要とする理由
- エネルギー自給率の低さ:日本のエネルギー自給率は約16.4%。海外からの化石燃料に大きく依存しており、地政学リスクや為替変動で電気代が乱高下しやすい構造です。再エネ普及はそのリスクを下げます。
- 脱炭素・カーボンニュートラルの実現:2050年カーボンニュートラルを達成するには、電力の再エネ比率を大幅に高める必要があります。その投資原資が再エネ賦課金です。
一次エネルギー自給率比較(2023年)
日本のエネルギー自給率は、15.3%とかなり低い数値です。
原子炉の多くがまだ止まっている現在、再エネ発電が自給率の底上げをしてくれています。
※一次エネルギー:石油、天然ガス、石炭、原子力、太陽光、風力などのエネルギーのもともとの形態
日本のエネルギー自給率
現在の日本の自給率は、東日本大震災以前は20.2%だったのが、以降、原子炉が止まり6.3%まで落ち込み、現在(2024年)16.4%です。
払いたくない気持ちは正当——でも拒否はできない
「自分は太陽光パネルを設置していないのに、なぜ負担しなければならないのか」「納得できない」——この感情はまったく正当です。年間2万円近い負担は決して小さくありません。
しかし残念ながら、再エネ賦課金は法律上支払いを拒否することができません。電気を購入している限り、電力会社を通じて自動的に徴収されます。どの電力会社・プランに変えても、再エネ賦課金の単価は全国一律で同じです。
負担を減らす3つの方法
再エネ賦課金は電気の購入量(kWh)に比例します。つまり、電力会社から買う電気量を減らせば減らすほど、賦課金の負担も減ります。以下の3つの方法が有効です。
省エネ・電気使用量の削減
LED照明への切り替え、エアコンの設定温度の見直し、省エネ家電への買い替えなど、電気使用量を減らすことは直接的に賦課金の節減につながります。仮に、月50kWh削減できたならば、2026年度単価で年間約2,508円の節約になります。初期投資なしで始められる最も手軽な方法です。
電力プラン・新電力への切り替え
再エネ賦課金の単価自体は変わりませんが、電力の基本料金や従量料金を見直すことで電気代全体を下げることができます。新電力への切り替えにより、特に電気の使用量の多い家庭では、電気代コストを10〜20%削減できるケースもあります。
セレクトラでは、燃料費調整も含めた額で毎月各社の電気料金を比較しています。今安い電力会社はどこなのか?確認したい方は是非、「地域・世帯人数別:電気代が安い新電力ランキング」をチェックしてみてください。毎月更新をしています。
自家消費型太陽光発電の導入
自宅や事業所に太陽光パネルを設置し、自家発電した電気を自分で使う「自家消費型」は、再エネ賦課金の節減に最も効果的な方法です。発電した電力は電力会社からの購入ではないため、その分の賦課金がそのままゼロになります。蓄電池と組み合わせれば夜間も自家電力でカバーでき、年間の賦課金負担を大幅に圧縮できます。
まとめ
- 再エネ賦課金は2012年7月に開始。2026年度は4.18円/kWhと制度開始後初めて4円を超えた
- 月400kWhを使う標準家庭では、年間約20,064円の負担となる
- 法律に基づく徴収のため、支払いの拒否は不可能。どの電力会社でも単価は全国一律
- 賦課金の負担を減らすには「電力会社から買う電気量を減らす」のが唯一の合法的な手段
効果的な対策としては、電気料金プラン見直しに加えて自家消費型太陽光発電の導入などがあります。


