いつ再エネ賦課金は更新される? | 新しい単価はいくら?見通しと電気代への影響
毎月の電気代に記載のある「再エネ発電促進賦課金」。ずいぶん高いなぁ・・・と思っている人も多いはずです。この単価、実は毎年見直されており、2026年度の新単価の発表がまもなく行われます。
「もしかして、また上がるの?」「我が家の電気代どれくらい増える?」という疑問をお持ちの方に向けて、仕組みから最新の見通しまでわかりやすく解説します。
再エネ賦課金とは?仕組みをおさらい
再エネ賦課金(正式名称:再生可能エネルギー発電促進賦課金)は、太陽光・風力などの再生可能エネルギーの普及を支えるために、電気を使うすべての家庭・事業者が負担する費用です。
背景にあるのは、2012年に始まった固定価格買取制度(FIT制度)です。この制度では、再エネで発電した電気を電力会社が一定期間・固定価格で買い取ることを国が保証しています。再エネの買い取り価格は市場価格よりも高いことが多いため、その差額を「薄く広く」国民全体で負担する仕組みとして、再エネ賦課金が導入されました。
つまり、再エネ賦課金は実質的に電気にかかる準税金のような性格を持っています。電力会社を切り替えても、この単価は変わりません。また、「再エネ賦課金払いたくない!」と思っても、避けることはできません。
ポイント:再エネ賦課金で、電力会社が得している訳ではない
再エネ賦課金を消費者から徴収しているのは、電力会社ですが、電力会社がこれにより大きく儲けているということはありません。あくまで、電力会社が再エネで発電された電気を買い取るコストをこれで補っているだけです。
強いて、再エネ賦課金の恩恵を直接受けている人を挙げる、FIT制度で太陽光発電などを導入した企業・自治体・個人です。FIT制度によれば、高い固定価格で電気を買い取ってもらえるからです。
新しい単価はいつ決まる?更新のスケジュール
再エネ賦課金の単価は年に1回だけ更新されます。次に更新されるまではずっと同じ単価が適用されます。
毎年新しい賦課金は、3月下旬に発表されていますので、2026年度の新単価も、2026年3月下旬に発表されると考えられます。
本記事公開時点ではまだ正式発表前ですが、まもなく明らかになります。
新しい単価が電気料金に反映されるのは、5月の検針分からです。
■ 再エネ賦課金更新のスケジュール
毎年3月下旬:経済産業省が新単価を発表
毎年5月検針分:新単価が適用開始
翌年4月検針分まで:同単価が1年間継続
再エネ賦課金 - 過去の単価推移
再エネ賦課金の単価を振り返ってみましょう。2011年の導入以来、一部の例外を除き、ずっと右肩上がりです。
13年の間に18倍になり、月に300kWh使用している家庭の場合、2011年には66円だった負担額が現在は1,194円と大きく増えました。
2020年度:2.98円/kWh
2021年度:3.36円/kWh(3円台へ)
2022年度:3.45円/kWh(上昇傾向続く)
2023年度:1.40円/kWh(大幅減)
2024年度:3.49円/kWh(大幅回復)
2025年度:3.98円/kWh(制度開始以来の最高水準)
2026年度:発表前(4円台突入の可能性)
電気の市場価格が高い → 差額が小さい → 賦課金が下がる → 差額が小さい → 賦課金が下がる
賦課金と市場価格は逆相関の関係にあります。FIT制度では、再エネ電気を「固定価格」で買い取るため、電力の市場価格が低いほど、その差額を補填する費用が大きくなります。その不足分を埋めるために徴収されるのが再エネ賦課金です。
一方で、電力会社は購入した再エネ電力をJPEXなど卸電力市場で購入しているわけですが、燃料価格の高騰などにより電力の市場価格が上昇すると、固定価格との差額が小さくなるため、補填額も減ります。その結果、再エネ賦課金の単価は下がる仕組みです。
つまり、賦課金が下がるのは電気料金が安くなったことを意味するわけではありません。市場価格が高騰している状況では、電力量料金(電気そのものの価格)が上昇している可能性が高く、結果として電気代の総額はむしろ高くなるケースもあります。
再エネ賦課金が仮に下がったとしても、単純に喜べない事情がここにあります。
2026年度の見通し:4円台に突入か
2025年度の3.98円/kWhはすでに過去最高水準です。2026年度については、高止まりまたは微増が有力とみられており、4.0円/kWhを超える可能性が指摘されています。
国の政策として再エネ拡大路線は続く
政府が策定した第7次エネルギー基本計画では、電源構成に占める再エネの割合を約40%近くまで引き上げる目標が掲げられています。
再エネを「主力電源」となるレベルまで引き上げ、化石燃料を利用する火力依存度は下げたい考えです。
この基本計画では、原子力発電の割合も2011年の東日本大震災以前の割合、約20%まで引き上げる旨が明記されています。
この方針が続く限り、賦課金が急落する見通しは立ちにくい状況です。
賦課金はずっと上がり続けるの?長期的な減少はFIT契約の満了待ち
初期(2012年前後)に導入された太陽光発電のFIT契約は20年間が原則であり、2030年代以降に順次終了します。その時点からは高い固定価格での買い取り義務がなくなるため、長期的には賦課金が徐々に減少する可能性があります。
自分の家ではいくら負担している?
計算式はシンプルです。その月の電気のトータルの使用量に単価をかけるだけです。
再エネ賦課金 = 月間電気使用量(kWh)× 単価(円/kWh)
例えば、現行の2025年度の単価(3.98円/kWh)で試算すると以下の通りです。
200kWh(1〜2人世帯):約796円/月
300kWh(3〜4人世帯):約1,194円/月
400kWh(4〜5人世帯):約1,592円/月
仮に2026年度の単価が4.10円/kWhになった場合、300kWh世帯で月約1,230円となり、年間で約430円の増加になります。
繰り返しになりますが、単価は全国一律で設定されています。このため、電気の使用量を減らさない限りは、払う再エネ賦課金を下げることはできません。
電気代を抑えるために今できること
再エネ賦課金の単価そのものは変えられませんが、支払う総額を減らす方法はあります。
節電で使用量を減らす
最も直接的な対策です。電気使用量が減れば、賦課金も通常の電力量料金も同時に下がります。エアコンの設定温度の見直し、LED照明への切り替え、待機電力のカットなど、日常的な節電の積み重ねが効果的です。
関連記事: イラン情勢で本気の節電へ!タイパの悪い「意味のない節電術」を捨てて、やるべき3点
電気料金プランの見直し
賦課金の単価は一律ですが、基本料金や電力量料金は会社・プランによって異なります。現在のプランが生活スタイルに合っているか、一度確認してみることをおすすめします。
まとめ | 再エネ賦課金は3月末に更新される
・再エネ賦課金の2026年度新単価は3月下旬に発表予定、5月検針分から適用
・2025年度の3.98円/kWhはすでに過去最高水準。2026年度は4円台突入の可能性
・長期的には2030年代以降にFIT契約満了で減少傾向へ転じる可能性
・今できる対策は節電・料金プランの見直し・電気ガスセットの最適化
再エネ賦課金の単価が発表される日が迫っています。ただし、仮に単価が下がっても、それが電気料金が下がることには直結しません。
いずれにしも家計の防衛は必須です。この機会に、ご自身の電気・ガスの使い方や契約内容をぜひ一度見直してみることをおすすめします。
どのプランにするかお悩みの方は、毎月更新の「地域・世帯人数別:電気代が安い新電力ランキング」をチェック!