「将来の停電」を防ぐための保険料? 容量拠出金の正体
容量拠出金は「将来停電しないために支払う保険料」に該当します。電力供給における需要ピーク時に対応するため、常時待機している発電所の維持費用を指します。
容量拠出金制度:お金の流れ
- 電力広域的運営推進機関(国の機関)が集める
- すべての電力小売り事業者が支払う(資金は契約者の電気代から徴収)
- 発電所をもっている電力会社(発電事業者)が受け取る
容量拠出金の徴収は2024年度から開始されています。
2026年度、値上げが確定している理由
| 年度 | 単価(円/kW) | 傾向 |
|---|---|---|
| 2024年度 | 775円 | 制度開始 |
| 2025年度 | 248円 | 一時的に低下 |
| 2026年度 | 409円 | 前年比約1.6倍に急騰 |
| 2027年度 | 622円 | さらに上昇 |
上昇の主因は「オークション結果の高騰」と「激変緩和措置(割引)の縮小」です。
容量拠出金は4年前に決まっている
容量拠出金は4年後に必要となる電気の供給力を見越してオークションで決定されます。2020年に容量市場が開設され、2024年度対象のオークションが同年開催されました。
「容量拠出金相当額」を設定している主な新電力リスト
- Looopでんき(項目名:容量拠出金相当額)
- ハルエネでんき(項目名:安定供給維持費)
- シン・エナジー(項目名:容量拠出金相当額)
- Japan電力(項目名:容量拠出金反映額)
- ストエネ(項目名:容量拠出金反映額)
- パルシステムでんき(項目名:容量拠出金相当額)
注意!「容量拠出金相当額」が記載されていなくても、「基本料金」や「電力量料金」値上げにより吸収する事業者も存在する可能性があります。
容量拠出金の問題―公正競争への疑念
制度の公平性が問題視されています。大手電力会社は「小売部門が支払い、グループ内の発電部門が受け取る」という構造により、グループ全体でのキャッシュフローは中立的です。
東京電力の例:
- 支払い=小売部門:東京電力エナジーパートナー
- 受け取り=発電部門:東京電力フュエル&パワー
一方、発電所を持たない新電力は一方的に支払うのみであり、経営圧迫と消費者への値上げ通知または事業撤退に繋がっています。