「本当に2月?」暖かすぎて心配になった人はぜひ読んでほしい。電気の気候変動対策

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「本当に2月?」暖かすぎて心配になった人はぜひ読んでほしい。電気の気候変動対策

この3連休、日本各地で春一番が観測され、九州では2月の観測史上最高気温を記録する夏日となった地域も。寒さから解放されるうれしさがある一方で、急な気温上昇のニュースを耳にすると気候変動の影響を感じて不安な気持ちになる人もいるのではないでしょうか。この記事では、私たちが日常でできる温暖化対策を、電気利用の観点からまとめます。

春一番観測、2月の史上最高気温を記録した地域も。暖かすぎない?

「今って、本当に2月?」
週末、思わずカレンダーを二度見してしまった方も多いはずです。この3連休、日本列島は季節外れの暖かな空気に包まれました。

気象庁の発表によると、23日に関東地方で「春一番」が吹きました。これは2年ぶりのことです。東京都心では南南東の風13.5メートル、千葉市では20.8メートルもの強風が観測されました。春一番と聞くと聞こえは良いですが、実際に街を歩いていて、帽子が飛ばされそうになったり、生温かい風に違和感を覚えたりした方もいるでしょう。

さらに驚くべきは西日本の気温です。熊本県八代市では、なんと最高気温25.8度を観測。これは5月中旬並みの気温で、2月にして「夏日」を記録するという異例の事態となりました。全国900以上の観測地点のうち、50か所以上で2月の観測史上最高気温を更新しています。

体調管理に警戒を

これだけ急激に気温が上がると、体への負担も大きくなります。翌日には再び気温が下がるなど、寒暖差が激しい時期です。季節外れの暖かさに油断せず、服装の調整など体調管理には十分ご注意ください。

そもそも地球温暖化とは?温室効果ガスとは?

2月に半袖で過ごせるような陽気。これを単なる「異常気象」として片付けてしまうのは簡単ですが、やはり背景にある地球規模の課題に目を向けざるを得ません。

地球温暖化とは、ご存知の通り、地球全体の平均気温が長期的に上昇する現象です。その主な原因となっているのが、二酸化炭素(CO2)やメタンなどの「温室効果ガス」。これらのガスは、太陽からの熱を地球に閉じ込める働きをします。適度な量であれば地球を生物が住みやすい温度に保ってくれるのですが、増えすぎると地球が「厚着をしすぎた状態」になり、気温が上がり続けてしまうのです。

酷暑や豪雨による洪水被害など、近年異常気象に関するニュースは増えています。今回の記録的な暖かさも、こうした長期的な気候変動の文脈の中で捉える必要があるのではないでしょうか。

また、今回のニュースを見て、「何か私にも温暖化対策としてできることはないかな」と考えた方もいることでしょう。そんな方のために、私たちの家庭で排出されているCO2について次で詳しく見ていきます。

家庭から出る温室効果ガスの量は?その内訳は?

実は、日本の家庭では1世帯あたり、年間でおよそ3,608kgものCO2を排出*しています。

家の中の「何」がそんなにCO2を出しているのでしょうか。直感的には「ガス」や「灯油」を燃やす暖房器具をイメージするかもしれません。しかし、現実は少し違います。以下の表をご覧ください。

家庭からのCO2排出量の内訳(2023年度)
排出源 割合
電気 46.0%
ガソリン 25.4%
都市ガス 9.0%
灯油 7.5%
LPガス 4.6%
ゴミ 3.9%
水道 2.0%
軽油 1.5%

*出典:温室効果ガスインベントリオフィス、全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイトより「家庭からの二酸化炭素排出量(世帯当たり、燃料種別)」

驚くべきことに、家庭からのCO2排出量の約半分、46.0%が「電気」によるものなのです。自動車(ガソリン)が25.4%であることを考えると、いかに電気の影響が大きいかが分かります。

なぜ、コンセントから電気を使うだけでCO2が出るのでしょうか? それは、日本の発電事情に理由があります。現在、日本の電気の7割ちかくは、石炭や石油、天然ガスを燃やす「火力発電」で作られています。つまり、私たちが家でスイッチをオンにするたび、遠くの発電所で燃料が燃やされ、CO2が排出されているのです。

家庭の温室効果ガス削減は電気の使い方がカギ

「電気が最大の排出源である」という事実は、裏を返せば「電気の使い方を変えれば、劇的にCO2を減らせる」という希望でもあります。私たちがすぐに始められるアクションは大きく分けて2つあります。

1. ターゲットを絞った「節電」

やみくもに節電する必要はありません。効果が高いところを狙い撃ちしましょう。家庭の電力消費の半分以上を占めているのは、「エアコン」「冷蔵庫」「照明」の3つです。これらを重点的に見直すだけで、大きな効果が期待できます。

家庭の電力消費の半分以上を占めているのは、「エアコン」「冷蔵庫」「照明」
出典:省エネポータルサイト「家庭でできる省エネ」より
  • 冷蔵庫:詰め込みすぎないのが鉄則です。設定温度を「強」から「中」にするだけでも効果あり。今は冬なので、過度な冷却は不要かもしれません。
  • エアコン:フィルター掃除は基本中の基本。そして、冬の暖房時は設定温度を下げ、夏の冷房時は高めに設定し、サーキュレーターを併用するのが賢い使い方です。
  • 待機電力:使っていない家電のコンセントを抜く。「チリも積もれば」で、年間の排出量を確実に減らせます。

2. 電気の「質」を変える選択

節電には限界がありますし、我慢しすぎて生活の質を落とすのは長続きしません。そこで提案したいのが、「電力会社やプランの切り替え」です。

電力自由化により、私たちは電気を自由に選べるようになりました。

その中でも、再生可能エネルギーを多く利用している電力会社や、非化石証書の活用でCO2排出を相殺し、実質再生可能エネルギー100%の電気を販売している電力会社が増えています。

こうしたプランに切り替えることは、火力発電への依存を減らし、直接的にCO2削減に貢献する「投票行動」のようなものです。

再エネは高いという誤解

「環境に良い電気は高い」と思っていませんか? 確かにコストがかかる面もありますが、最近では大手電力会社の標準的なプランと同等、あるいはそれより安くなるプランも増えています。一度、料金シミュレーションをしてみる価値は大いにあります。

まずは自宅の電気の利用習慣や契約内容を見直すことで、私たちなりの気候変動対策を始めてみませんか?

 

 

 

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