業者の内部洗浄より効果的?エアコン節電の正解は「月2回のあの習慣」だった
電気代の値上げが続く昨今、少しでも節約しようと「エアコンクリーニングを業者に頼むべきか」悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
「内部まで綺麗にしないと電気代は下がらない」と思われがちですが、実は節電を一番の目的とするならば、自分で行う「フィルター掃除」だけで十分な効果が得られます。
今回は、なぜフィルター掃除が節電に直結するのか、その理由と具体的な効果について解説します。
節電効果が大きいのは“内部洗浄”よりフィルター掃除
エアコンクリーニング業者に依頼すると、1万円〜2万円ほどの費用がかかります。もちろん内部のカビや汚れを落とすメリットは大きいですが、こと「消費電力を下げる」という点においては、フィルター掃除の方が圧倒的にコスパが良いのです。
空気抵抗と消費電力の関係
エアコンは、部屋の熱い(または冷たい)空気を吸い込み、熱交換器を通して温度を変えてから再び部屋に戻す仕組みです。フィルターが埃で詰まっていると、空気を吸い込む際により強い力が必要になります。
これは、マスクをしたまま全力疾走するのをイメージすると分かりやすいでしょう。呼吸が苦しければ余計に体力を使うのと同様に、エアコンも空気抵抗が増えるほど、ファンを回すために余計な電力を消費してしまうのです。
フィルター詰まりが電気代を押し上げる理由
ダイキンの調査(2022年)によると、フィルターを1年間掃除しないと、消費電力が約25%も増加する可能性があるという結果が出ています。
逆に言えば、フィルターを綺麗に保つだけで、無駄な電力消費を確実にカットできるということです。内部の細かい汚れよりも、まずは空気の入り口を塞がないことが、節電への最短ルートです。
フィルター掃除は思っているより簡単
「掃除を始めると時間がかかりそう」と後回しにしがちですが、フィルター掃除は驚くほどシンプルです。
フィルター掃除の基本的な清掃方法
エアコンのフィルター掃除は、特別な道具や専門知識は必要ありません。 以下の手順で行えば、初めてでも10分ほどで完了します。
- エアコンの電源を切り、前面パネルを開ける
- フィルターをゆっくり取り外す
- 掃除機で表面のホコリを吸い取る
- 汚れがひどい場合は、水でやさしく洗い流す
- しっかり乾かしてから元に戻す
水洗いをする場合は、熱いお湯や強い洗剤の使用は避けましょう。 フィルターが変形したり、劣化の原因になることがあります。
所要時間の目安(5〜10分)
慣れてしまえば、1台あたり5分から10分程度で終わります。休日のちょっとした隙間時間や、部屋の掃除機がけのついでにできる作業です。
フィルター掃除の節電効果とおすすめ頻度
実際にどのくらいの節約になり、どのくらいの頻度で行うのがベストなのでしょうか。
電気代削減の目安
環境省の「デコ活」などのデータによると、フィルター掃除を月2回行うことで、冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力が削減できるとされています。年間で見れば、数千円単位の節約に繋がります。
月1〜2回が基本という考え方
節電効果を最大化するためには、「2週間に1回(月2回)」の掃除が推奨されます。
特に、リビングなど人の出入りが多く、埃が舞いやすい部屋のエアコンは汚れやすいため、こまめなチェックが効果的です。
お掃除機能つきエアコンでもフィルター掃除をすすめる理由
フィルターのホコリを自動で掃除してくれる「お掃除機能」付きエアコンを利用している人も多いはず。 これを見ると「フィルター掃除しなくても大丈夫」と思いがちですが、このお掃除機能は表面のホコリを取るのがメインの仕事。
微細なホコリや花粉、ペットの毛、ブラシに絡まった髪の毛はとれないので、1〜2回程度はフィルターとダストボックスを掃除することをおすすめします。
プロに頼むのは「内部の汚れ」が気になるときだけでOK
「節電のため」だけならセルフ掃除で十分ですが、もちろんプロの業者(内部洗浄)が必要な場面もあります。
カビ・臭いがある場合
エアコンをつけた瞬間に酸っぱい臭いやカビ臭さがする場合は、フィルターの奥にある「熱交換器」や「送風ファン」にカビが繁殖しているサインです。これは健康被害の原因にもなるため、プロの分解洗浄をおすすめします。
フィルター込みで一気にやりたい人は業者も選択肢
「自分でするのは面倒」「高いところの作業が不安」という方は、メンテナンスも兼ねて数年に一度プロに一任するのも一つの手です。
ただし、節電という投資回収の面で見ると、まずは自分でフィルターを掃除するのが一番賢い選択と言えます。
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「電気料金の切り替え」も節約には効果的
フィルターを掃除し、設定温度も気をつけているのに電気代が高い…。そんな場合は、エアコンの使い方の問題ではなく、契約している電気料金プランそのものが高い可能性があります。
掃除+料金プラン見直しの合わせ技
2016年の電力自由化以降、私たちは自由に電力会社を選べるようになりました。基本料金が0円のプランや、特定の時間帯が安いプランなど、ライフスタイルに合った会社に切り替えるだけで、毎月1,000円〜3,000円ほど安くなるケースも珍しくありません。
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節電努力だけに頼らない考え方
こまめな掃除は大切ですが、無理な節電はストレスにも繋がります。
「フィルター掃除で消費電力を抑える」という攻めの対策と、「電力会社の切り替えで単価を下げる」という守りの対策を組み合わせることで、無理なく賢く、固定費を削減していきましょう。
![]() | この記事の執筆者:エネルギー・家計ジャーナリスト Rei N. |
