ヤバいかも?【プロが警告】「基本料金0円」「ポイント還元」に要注意|条件を知らないと損する新電力3社
「電気代を少しでも安くしたい」と思い、新電力を探していると、「基本料金0円」や「高還元ポイント」といった魅力的な言葉が目に入ります。
しかし、その条件や仕組みを十分に理解しないまま契約すると、かえって電気代が高くなってしまうケースがあるのも事実です。
本記事では、筆者が日本の電気料金や新電力市場を継続的に追ってきた立場から、「条件を知らないと損をしやすい新電力」を3社取り上げ、その注意点を具体的に解説します。
特に、一人暮らし・共働き世帯・実家の電気契約を見直したい方は、同じプランでも損益が大きく分かれるため、ぜひ最後までご覧ください。
![]() | この記事の執筆者:エネルギー・家計ジャーナリスト Rei N. |
安いと思って契約すると後悔しやすい新電力の共通点
まず誤解してはいけないのは、これから紹介する会社が「詐欺」というわけではないということです。
ただし、以下のような特徴を持つプランは、特定の条件を外れると一気に割高になりやすいという共通点があります。
- 電気の使用量が増えるほど不利になる設計
- 市場価格や条件変更によって料金が大きく変動する
- メリットを受けられる人がごく一部に限られている
- 何が"ヤバい"の?:通常、電気代の単価は固定されていますが、市場連動型は日本卸電力取引所(JEPX)の価格に合わせて単価が変動します。
- リスクの正体:猛暑や厳冬、燃料不足で市場価格が高騰すると、1ヶ月の電気代が通常の2倍〜3倍に跳ね上がる可能性があります。
- 【結論】:「楽天経済圏のヘビーユーザーで、多く電気をほとんど使わない人」以外は、メリットが薄いのでおすすめしません。
- 【基本料金】10A~60Aまで、アンペア容量に応じて毎月固定料金がかかる
- 【電力量料金】電気使用量に応じて高くなる3段階制
- 【燃料費調整額】燃料調達コストに応じて毎月単価が変わる。
- 【再生エネルギー発電促進賦課金】全国一律料金
- 【基本料金】0円!ただし、契約可能なのはアンペア容量が30A以上のみ
- 【電力量料金】使用量にかかわらず一律料金
- 【市場価格調整額】日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格を基に毎月単価が変わる、楽天でんき独自の電気料金。
- 【再生エネルギー発電促進賦課金】全国一律料金
- 何が"ヤバい"の?:月71kWh(約5,000円分)までは0円という驚異の設定ですが、これを超えた瞬間に1kWhあたり70円という超高額な単価が適用されます。
- リスクの正体:大手電力の単価が約30円/kWh前後であることを考えると、70円は通常の2.3倍以上です。少しでも「使いすぎ」てしまうと、無料分を余裕で相殺するほど高額な請求が届きます。
- 【結論】:「一人暮らしで、徹底的に節電して無料枠内に抑えられる人」向けの超特殊なプランです。
- 対象のドコモ回線プランを契約している
- dカード GOLD / PLATINUMで電気代を支払っている
- 付与されたポイントを確実に使い切れる
- 「市場連動型」かどうかを確認する:市場価格の影響を大きく受けるような独自の調整額がないかどうかよく確認しましょう。
- 自分の月の使用量(kWh)を把握する:検針票を見て、自分が月200kWh使うのか、400kWh使うのかを知るだけで、選ぶべきプランは明確になります。
- 独自の「調整額」を設定していないか確認する:大手電力会社と同じ燃料費調整額を採用している会社を選ぶのが、最も安全な選択肢です。
これらのプランは、 特定のライフスタイルや条件に合えばメリットがあります。しかし、仕組みを知らずに契約すると、市場価格の高騰や使用量の変化によって、大手電力会社より圧倒的に高くなるリスクがあるという意味で「ヤバい」のです。
新電力選びで失敗しないためには、まず「なぜ安くなるのか(あるいは高くなるのか)」という料金構造を理解することが重要です。
【電気料金の構成要素】
(基本料金 + 電力量料金 + 燃料費調整額 + 再エネ賦課金)
※特に「燃料費調整額」の計算方法が会社によって大きく異なります。
要注意「新電力 」:楽天でんき|基本料金0円の代償は「市場連動型」のリスク
楽天ポイントが貯まることで人気の「楽天でんき」ですが、最大の注意点は「市場連動型」の料金体系を採用している点です。
電気の市場価格が上がると、それに連動して電気が高くなってしまいます。電気の使用量が多い人はその分リスクも高いプランです。例えば、空き家のように電気をほとんど使わないケースでは、とてもお得ではあります。
「楽天経済圏だからお得」という理由だけで選ぶと、使用量次第では想定外の請求額になる可能性があります。
どの部分がリスクとなるのかが分かるよう、楽天でんきと大手電力会社(ここでは東京電力と比較)の料金構成を比べてみました。
| 東京電力「従量電灯B」 |
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| 楽天でんき「プランS」 |
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関連記事: まだ料金を払ってる?誰も住んでいない「実家の電気代」をタダ同然にする方法
要注意「新電力 」:タダ電|無料枠を超えた瞬間に「業界最高値」へ豹変
「毎月一定量まで電気代が無料」という強いインパクトで注目された「タダ電」。実際に無料で使えている人がいるのも事実です。
ただし、その条件はかなり限定的です。
一般的な電力単価が30円/kWh前後であることを考えると、無料枠を少し超えただけでも、結果的に割高になりやすい設計です。無料枠を超えると、基本料金も別途発生する点にも要注意です。
自分の毎月の電気の使用量をみて、「無料枠で抑えられる!」という自信のある方には最適です。そうでなければ、避けた方が良いプランです。
関連記事: 【検証】一般家庭に「タダ電」はムリゲー?0円で完結できる人の“極端な”条件とは
要注意「新電力 」:ドコモでんき|ポイント前提で成り立つ料金設計
大手キャリアの安心感がある「ドコモでんき」ですが、電気料金そのものは地域の大手電力会社と同水準、もしくはやや割高です。
実質的にお得になるかどうかは、ポイント還元を最大限活用できるかにかかっています。
具体的には、以下すべてを満たす必要があります。
特に、「ドコモでんき Green」には要注意です。普通のdカードユーザーだと、もらえるポイントよりも追加で払う基本料金の方が高いという逆転現象が起こり、損してしまいます。
関連記事: やばい!父親が「ドコモでんき Green」で損していた話 | あなたもドコモでんきで損してない?
失敗しないための「新電力選び」3つの鉄則
「ヤバい」会社を避けて、本当に安くて安心な会社を見極めるには、以下の3点を必ずチェックしてください。
また、ポイント還元のある電気料金プランは、電気料金そのものが安くないことが非常に多いのでよく注意しましょう。
損をしないための結論:迷ったら「堅実な新電力」を選ぼう
もし乗り換えて安くしたいのであれば、セレクトラが毎月の料金単価に基づいて計算し、推奨する、以下の「堅実な新電力」をおすすめします。
乗り換えを検討する場合は、料金体系がシンプルで、条件に左右されにくい新電力を選びましょう。
全国対応:オクトパスエナジー
世界8か国で契約総数1,000万件以上の実績を誇る新電力で、東京ガス」との共同経営。料金体系の大手に沿っていて分かりやすいのが特徴です。独自の割引やキャンペーンも豊富で、安さを追求できます。
関東エリア限定:CDエナジーダイレクト
中部電力と大阪ガスが共同設立した会社で、信頼性は抜群。一人暮らし向けから大家族向けまで、使用量に合わせた「必ず安くなる」プランが見つかります。
関連記事: 【2026年1月版】おすすめ電力会社9選!各社料金やサービスを徹底調査&比較!自分に合った電力会社がすぐわかる
絶対に損をしたくないのであれば、あえて乗り換えず、大手電力会社の「従量電灯」プランを維持するのも立派な戦略です。
