家を売りたい?不動産売却の流れをチェックしよう

家を売りたい?不動産売却の流れをチェックしよう

不動産売却に大切な9つのステップを順番にご紹介します。より高く家を売るには不動産会社に任せっきりにするのではなく、押さえておくべきポイントがあります。

家を売却するにはどうすれば良い?

家を売りたいと考えておられるなら、まずは正確な情報を集めて不動産売却の知識を増やすことから始めてみましょう。

ほとんどの方にとって、不動産の売却は人生の中で何度も経験するものではありません。家を売りたいと思っても何から手を付けて良いか分からないという方は少なくないでしょう。

家を売る際に正確な知識が無いと不安に感じますし、売却の良いタイミングも逸しかねません。まずは不動産売却の全体の流れを把握しておくことが重要です。

マンションの売却をお考えですか? 以下の記事が参考になります。
マンション売却術~マンションを高く売るための注意点とポイント【2022年度】」(イエポタ)

知っておきたい不動産売却の手順

家を売却する場合には、スムーズに買い手が見つかる場合でも最低2か月~半年以上の時間がかかることを覚えておきましょう。

まずは家を売却していつごろ引き渡しが可能になるかなど、ご自身のタイムスケジュールを明確にしておきましょう。予定よりも早いタイミングで家を引き渡さなければならないと、引っ越し先探しに苦労したり、引っ越し費用がかさんでしまうこともあります。

不動産売却の全体の流れ
売却の手順 おおよその期間 具体的な内容
①相場価格を把握する 2~3週間 不動産価格は短い期間でも大きく変動するものです。所有する不動産の相場を近隣エリアの成約実績や不動産会社の査定によって調査します。
②不動産会社を選ぶ 2~3週間 それぞれの不動産会社には、独自のネットワークや販売方法があります。複数の不動産会社から自分に合った不動産会社を選んで契約します。
③販売活動を行う 3か月程度 インターネットへの掲載や新聞の折り込みなどの売り込みを行う段階です。市場の反応を見ながら、販売価格の見直しも行います。
④売買契約を結ぶ 2~3週間 買い手が決まったら手付金や引き渡し希望日を相談して決めます。
⑤決済と引き渡し 2か月程度 引き渡し日までに引っ越しを済ませて、買い手に家を引き渡します。引き渡しと同時に最終的な決済が完了します。

不動産売却全体の流れは上記の5つにまとめることができます。また、さらに細分化すると全部で9つのステップに分けることができます。

不動産売却の9つのステップとそれぞれのポイント

家を売るときに押さえておきたい9つのステップとそれぞれの段階に関係するポイントをさらに詳しく解説します。

  1. 不動産相場の確認
  2. 不動産の査定を依頼
  3. 不動産会社を選ぶ
  4. 契約方法を選択する
  5. 販売活動を行う
  6. 内覧に対応する
  7. 売買契約を結ぶ
  8. 決済と引き渡し
  9. 売却後の確定申告

ステップ1:不動産相場の確認

不動産相場については、インターネットで調べることができます。おすすめの方法は、実際の売買取引価格から調査する方法と売り出し価格を調査する方法の2つです。

自分で不動産相場を調べる方法
調査方法 WEBサイト 詳細
実際の売買取引価格を調べる ・レインズマーケットインフォメーション
・土地総合情報システム
不動産会社の取引データや不動産購入者へのアンケート回答に基づいてまとめられた実際の取引価格を知ることができます。
売り出し価格を調べる ・物件検索サイト 実際に市場に出ている販売中の物件の売り出し価格を知ることができます。

不動産を売却するには不動産会社に相談するのがベストです。しかし、売り手も所有する不動産の相場価格をしっかり把握しておくことが大切です。

不動産会社に任せっきりにしていると、「なかなか買い手が付かずに話が進まない」「相場よりも安く売却してしまった」という事態にもなりかねません。

不動産会社に相談する前におおよその相場を知っておくことで、不動産会社との話し合いもスムーズに進めることができます。

ステップ2:不動産の査定を依頼

不動産会社に査定を依頼するなら、必要な書類をまず準備しておきましょう。査定のために必要な書類はケースによって多少異なりますが、以下の書類を用意しておくとスムーズです。

  • 不動産査定のために用意すべき書類
  • 所有する不動産の物件概要
  • 登記事項証明書(公開されている登記情報は不動産会社が準備する場合もあります。)
  • 固定資産税納税通知書
  • 間取り図
  • 敷地測量図

上記の書類すべてが揃っていなければ査定を受けられないというわけではありません。しかし、話し合いが進む中でいずれは必要となりますので、早めに準備しておく方が良いでしょう。

書類が用意できたら、不動産会社に査定を依頼します。この時最低でも3社以上に査定を依頼するようにしてください。不動産の売却価格は定価が定められているものではありません。

そのため、査定はあくまでも予想金額であり、不動産会社によって大きな差が生じることも少なくありません。実際の取引価格により近い価格帯を把握するためにも複数の不動産会社に査定を依頼することが大切です。

ステップ3:不動産会社を選ぶ

複数の不動産会社に査定を依頼したなら、査定額に沿って以下の点を確認することが大切です。

  • 不動産会社選びの確認ポイント
  • 近隣での販売実績を確認する
  • 同じエリアで成約済み物件の相場を確認する
  • メールの返信頻度・電話対応の様子をしばらく観察する

不動産会社を選ぶ際に避けたいのは、査定金額のみを見て判断してしまうことです。不動産会社が最初に提示する査定金額はあくまでも簡易的なものであり、売却金額を保証するものではありません。

そのため、査定金額は不動産会社ごとに大きく異なる場合があり、より高い金額を提示してくれる会社に依頼しがちです。もちろんより高い金額で不動産を売却できるに越したことはありませんので、提示額の根拠を詳しく尋ねるようにしましょう。

査定額の算出方法には机上査定と訪問査定の2種類があります。机上査定を経て、さらに話を聞きたいと思える不動産会社が見つかったら訪問査定を依頼します。訪問査定によって、より具体的な査定金額を算出してもらう段階に進むことができます。

ステップ4:契約方法を選択する

信頼できる不動産会社が見つかったなら、不動産売却の仲介を依頼し媒介契約を結びます。媒介契約には専属専任媒介契約・専任媒介契約・一般媒介契約の3種類の方法があります。

専属専任媒介契約

1社としか契約を結ぶことはできません。また、売主が買い手を見つけた場合でも不動産会社を通して売買契約を結ぶ必要があります。制限が多い分、不動産会社からすると確実に手数料を得ることができるため、販売活動を熱心に行ってくれます。業務報告義務があるため、1週間に1回以上は不動産会社からメールや書面での連絡が届きます。

専任媒介契約

1社としか契約を結ぶことはできません。ただし、売主が買い手を見つけた場合には直接契約を結ぶことが可能です。市場での販売活動を行いつつ、知り合いで買い手候補が見つかりそうな場合などにおすすめな契約方法です。業務報告義務があるため、2週間に1回以上は不動産会社からメールや書面での連絡が届きます。

一般媒介契約

複数の不動産会社と契約を結ぶことができます。窓口が広くなるため、より多くの買い手にアプローチできます。しかし、不動産会社からすると自社の利益とならないリスクがあるため、消極的な販売活動しかしてくれない可能性もあります。不動産会社に業務報告義務は無く、状況を把握するためにはその都度、売主から問い合わせる必要があります。

どの契約方法を選ぶかは、売りたいタイミングによって異なります。できるだけ早く売却を完了したい場合には、専属専任媒介契約がおすすめです。専属専任媒介契約なら、不動産会社の最も積極的な販売活動が期待できます。

不動産会社との媒介契約の際には以下の書類等を用意しておきます。

  • 媒介契約に必要な書類等(必須書類以外も含む)
  • 実印
  • 身分証明書(運転免許証・健康保険証等)
  • 印鑑証明書
  • 住民票
  • 登記済権利書
  • 固定資産税通知書
  • 固定資産税評価証明書
  • 登記事項証明書
  • 土地測量図(境界確認書)
  • 耐震診断報告書
  • アスベスト使用調査報告書

ステップ5:販売活動を行う

不動産会社と契約を結ぶと、販売活動が開始されます。販売活動は不動産会社が主導して行い、売主として行うことはほとんどありません。

この段階で覚えておきたいポイントは、短期間で家を売ることにはデメリットが伴うという点です。

販売活動が開始されて市場に出ると、すぐに反応がある場合も少なくありません。売主としては買い手が興味を持ってくれるのはうれしいことです。しかし、この段階で値引き交渉が届く場合もあります。

もちろん条件交渉をしながら売却価格を決めるわけですが、あまり急いで売却を決めてしまうと予定額よりも安くなってしまうこともあります。また、その後の引っ越しや手続きのスケジュールもハードになる可能性もあります。

販売活動が開始されたら、まずは売り出し価格に対する市場の反応を見るような気持ちの余裕を持つことが大切です。もし市場の反応が薄いようなら不動産会社と相談して段階的に価格を下げていくなどの対策を考えます。

ステップ6:内覧に対応する

買い手が家を気に入ってくれたら、購入を決める前に内覧を希望するはずです。内覧は買い手が実際に物件の状態を見て、購入するかどうかを決める重要な段階です。家を気に入ってもらえるように、以下の点を確認しておきましょう。

内覧前のチェックポイント
チェックする場所 チェックすべきポイント
家の外 雑草などが生えていないか確認しましょう。ツタや雑草が家の周りに生えていると、管理されていない印象を与えてしまいます。植物を育てている場合には清潔感を感じられる状態に整えておきましょう。
玄関 靴や傘を整理整頓しておきます。また、臭いも気になる場所ですので消臭剤などを準備しておくことも大切です。玄関で家の第一印象が決まりますので、しっかり清掃します。
浴室・洗面所 湿気や臭いが感じられないように入念に換気します。内覧時にはしっかりと乾いた状態にしておきましょう。
トイレ カビや水垢をしっかり落とします。見落としやすいのが天井や飾り棚のホコリです。床やトイレまわりだけでなく、全体を見回して掃除しましょう。
キッチン キッチンの広さや明るさ、使いやすさは内覧の際に特に重要です。内覧前に蛍光灯を新しいものに換えるなどの工夫をするだけでも印象が変わります。コンロや換気扇周りの汚れは目に付きやすいので、入念に清掃します。
ベランダ・バルコニー 不要な物を置かないようにします。必要な物を置いていてもしっかり整頓しておくことで、管理されている印象を与えることができます。

内覧の時には家全体を明るく、清潔感のある印象にすることが大切です。内覧前に家族以外の方を呼んで、気になる点を指摘してもらうのも良い方法です。

ステップ7:売買契約を結ぶ

買い手が家を気に入ってくれたなら、いよいよ売買契約を結びます。売買契約を結ぶ際には多くの書類が必要になります。スムーズな売買契約のために、事前に用意しておきましょう。

  • 売買契約に必要な書類等(必須書類以外も含む)
  • 実印
  • 印紙代
  • 身分証明書(運転免許証・健康保険証等)
  • 印鑑証明書
  • 登記済権利書
  • 固定資産税が分かる書類

不動産売買契約に必要な書類には、発行まで時間を要するものや家の中を探さなければならない書類もあるかもしれません。用意しておくべき書類については、十分前もって不動産会社に確認しておくことが大切です。

ステップ8:決済と引き渡し

買い手と決定した引き渡し日に向けて準備を進める段階です。引っ越し先の調整や不用品の処分などを進めましょう。

また、決済の際には不動産会社等への支払いを行う必要があります。

  • 決済の際に発生する諸経費
  • 仲介手数料
  • 土地の測量費
  • 抵当権抹消登記費(抵当権が設定されている場合)

市区町村によっては、粗大ごみ回収までに日数を要することもあります。引き渡し日までにすべての荷物を運び出せるように計画的に回収申し込みを行いましょう。

ステップ9:売却後の確定申告

不動産を売却した場合、翌年に確定申告が必要な場合があります。確定申告を要するのは、購入金額よりも売却金額の方が高かった場合のみです。不動産売却によって発生した利益に対して譲渡所得税が課されます。

ただし、マイホーム売却の際には譲渡所得税が軽減される制度があります。まず、マイホームの売却益には3,000万円の特別控除があります。また、所有期間が10年間を超えている場合には3,000万円の控除後の金額にさらに軽減税率が適用されます。

売却後の確定申告で不安がある場合には、売却を依頼した不動産会社や税理士に相談すると良いでしょう。

不動産売却で重視すべき大切なポイントとは?

家を売りたい場合には、売却の流れ全体を把握し時間をかけるべきところにはしっかり時間をかけることが大切です。

不動産売却全体の流れを売主が把握できていないと、不動産会社や買い手の希望に流されて売買契約まで進んでしまう可能性があります。売主自身が全体の流れをしっかりと理解し、メリット・デメリットを理解した上で決定することが大切です。

特に、「販売活動」や「決済・引き渡しまでの期間」は一般的に時間を要するものです。時間をかけるべきこの期間に焦って売買契約を結んだり、引き渡しまでの期間を短く設定してしまうと、後悔につながるかもしれません。

「販売活動」期間中には買い手の希望にじっくり耳を傾け、どこまで値引きに応じられるかなどを前もって考えておくことが大切です。また、売買契約を結び「決済・引き渡しまでの期間」を設定する際には、引っ越しなどのスケジュールを考えておきましょう。

家を売るときに電気やガスの契約はどうすれば良い?

家を売却して引き渡す前に電気やガスは解約しなければなりません。解約の連絡は売主が電力会社・ガス会社に直接行う必要がありますので、忘れないようにしましょう。

電力会社・ガス会社への解約連絡は電話や公式サイトから行うことができます。電力・ガス会社ごとに解約方法は異なりますので、契約先のホームページを確認しましょう。また、電気やガスの解約はすぐに受け付けてもらえない場合もあります。遅くとも引き渡し日の1週間前までには電力会社・ガス会社に解約の連絡を済ませておきましょう。

まとめ:家を売るときに気になる疑問とその答え

家を売る際のよくある質問をリストにまとめました。

よくある質問
質問1:不動産会社選びのポイントは?
回答1

査定額が提示されたら、どんな根拠でその金額が出てきたのか根拠をしっかり確認しましょう。また、メールの返信や電話対応も不動産会社選びの重要なポイントです。

▷不動産会社の選び方をさらに確認する

質問2:不動産会社との契約はどんなものがある?
回答2

家を売りたい際の不動産会社との媒介契約は、専属専任媒介契約・専任媒介契約・一般媒介契約の3種類があります。

▷それぞれの契約方法の特徴を確認する

質問3:内覧の際に注意すべきポイントは?
回答3

家全体の印象を明るく、清潔感のあるものに保ちましょう。特にキッチン・お風呂などの水まわりは綺麗に掃除しておきます。

▷それぞれの家の場所のチェックポイントを確認する

質問4:家を売るとき確定申告が必要?
回答4

家を購入した金額よりも売却金額の方が高くなった場合には翌年に確定申告が必要です。

▷売却後の確定申告について調べる

質問5:家を売るときに大切なのは?
回答5

全体の流れやスケジュールを前もって知っておくことが大切です。初めての経験でも不動産売却の流れが理解できていれば、売主の意思やスケジュールに基づいて決定していくことができます。

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