関西電力の競合となる電力会社は?

電力自由化がスタートしたことで、電力と電力契約を結ぶのが当たり前だった関西電力が独占していたエリアにも、新たな電力会社がぞくぞく参入してきています。関西電力エリアに進出している新電力にはどんなものがあるのか? そして今後関西電力にどのようなインパクトを与えていくか、概観してみました。

関西電力エリアの新電力

関西電力エリアに進出している新電力は現在14社を数えます。今後も増える見込みです。

関西電力エリアに進出している新電力
大阪ガス 和歌山電力 イーレックス ソフトバンクでんき KDDI
(auでんき)
HISのでんき
(HTBエナジー)
東京電力
ホールディングス
スマ電 丸紅新電力 ジェイコム Looopでんき 東燃ゼネラル
グループ
eoでんき
ケイ・オプティコム
ミツウロコ
グリーンエネルギー

各社さまざまな料金メニューを出していますが、大きく分けてその特徴は以下の3点に要約されます。

  1. 料金設定を関西電力の従量電灯より低めに抑えているもの(HISのでんきやイーレックスなど)。
  2. ガスや携帯電話、インターネットなどとのセット割引でお得感を出しているもの(大阪ガス、ソフトバンクでんき、auでんき、ジェイコムなど)。
  3. クリーンな電力(再生可能エネルギー)をウリにしているもの(SPパワーの「FITでんきプラン(再生可能エネルギー)」やミツウロコグリーンエネルギーなど)。

今後も、新たな新電力が関西電力エリアに進出してくる可能性は大いにあります。関西電力エリアの電力小売市場がどのような展開をみせるか、注目度大といえます。

電力自由化が関西電力にもたらす影響

2016年4月1日からの電力小売全面自由化によって、一般電気事業者と言われるこれまで各地域を独占していた大手電力会社でなくとも、経済産業省から特定電気事業者(PPS・新電力)として認定を受けた業者であれば、一般家庭などの低圧需要家に電気を販売できるようになりました。

関西電力の競合となる電力会社は?

これによって電力供給先のスイッチングを行った世帯は、現在のところ首都圏が最も多く、次に関西電力エリアが続きます。したがって、関西電力は、より割安な料金メニューやセット売りによるお得感を謳う新電力の攻勢を受けて立つ立場に置かれています。

関西電力にとっては、すでに攻防戦が予想されていた電力小売り全面自由化ですが、あいにくディフェンスが難しい立場に置かれています。

というのも、もともと原子力発電依存率が50%と非常に高かった関西電力は、東日本大震災後の原子力発電所停止による燃料費負担増大などによって、この数年間に2度も電気料金の引き上げを行っているからです。しかもその値上げ幅は全国一とされているだけに、関西電力の顧客ははすでにかなり不満をつのらせています。

加えて、電気料金値下げの切り札となるはずだった高浜原発3・4号機の運転再開が、大津地裁の仮処分決定で差し止めになったことで、予定していた値下げを断念しなければならなくなり、需要家の苛立ちを一層刺激することになりました。いきおい原発頼みの経営戦略までやり玉にあげられるに至っています。

このような関西電力の苦境をよそに、関西電力エリアには続々と新電力が参入して来ています。消費者の関西電力に対する反感が強まっているだけに、新電力にとっては市場拡大を期待できるエリアともいえるでしょう。

関西電力にとってみると、もっとも悪しきタイミングで電気小売市場全面自由化を迎えてしまった感がありますが、この自由化はまだ始まったばかりです。消費者はそう簡単に電力会社を変えない傾向にあるので、消費者が様子見している間に、しかるべき対策を講じ、どれだけ顧客の新電力への流出を止められるかが、今後注目されるところです。