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スマート契約・実量制とは何?注意点は?

電力自由化以降によって新しく登場した新しい基本料金「スマート契約・実量制」とはどんなものなのでしょう?電気料金にどのような影響があるのでしょうか?

消費電力量(kWh:キロワットアワー)とは?電気代節約のコツは?
  • スマート契約と実量制は同じ意味です。電気料金のうち、基本料金に使用されます。
  • kW (キロワット)という単位が使用されます。
  • 過去のピーク電力のうち最も大きい値が契約電力となります。そのため注意しないと、基本料金が跳ね上がってしまう危険性もあります。
  • スマート契約・実量制」を採用している電力会社は、東京電力関西電力東北電力九州電力です。

スマート契約(実量制)と今までの基本料金の違い

電気料金は、「基本料金」+「電力量料金」で構成されています。(左記以外にも、「燃料費調整費額」、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」が電気料金には含まれます。詳しくは各ページをチェックしてください。)

そしてこの基本料金の決定方法として、アンペア制か最低料金制がとられてきました。

消費電力量(kWh:キロワットアワー)とは?電気代節約のコツは?

出典:東京電力

アンペア制は、自宅で必要になる電力をもとに、15アンペア(A)から60アンペア(A)の中から、自分でアンペアを選んで契約をするものでした。

また、最低料金制は、この名前の示す通り、支払わなくてはならない最低料金が決まっているものでした。

これに新しく加わる形で、電力自由化以降に登場したのが、スマート契約です。ちなみに、基本料金がゼロ円という電気料金プランを発表した電力会社も登場しました。

電気料金:基本料金の種類
電力自由化以前
基本料金制 契約する電気料金により最低料金が決まっており一定。 関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力が採用
アンペア制 一度に使用する電力を考えて自分でアンペア数を選び契約。 北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、九州電力が採用
電気料金:基本料金の種類
電力自由化以降
基本料金制 契約する電気料金により最低料金が決まっており一定。 関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力に加え、該当エリアの新電力も採用。
アンペア制 一度に使用する電力を考えて自分でアンペア数を選び契約。 北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、九州電力に加え、該当エリアの新電力も採用。
スマート契約(実量制) 過去のピーク電力のうち最も大きい値が契約電力となる。 東京電力、関西電力、九州電力、東北電力が採用
基本料金がない 基本料金がないプラン Looop(るーぷ)電力が採用

上記に電気料金の基本料金の種類を一覧にしてみました。スマート契約は従来の基本料金に加わる形で登場した基本料金プランです。

東京電力、関西電力、九州電力、東北電力が採用しています。ただし、これらの電力会社の提供している電気料金がプランがスマート契約になったわけではなく、従来の基本料金による電気料金プランも引き続き選べるようになっています。

それではこのスマート契約(実量制)ってどんなものでしょうか?詳しくみていきます。

「アンペア制」とは? 「アンペア制」は、アンペアブレーカー制ともいわれます。
昔から家庭向けに使われていた基本料金の決定方法で、ブレーカーの容量(アンペア)に応じて基本料金が決まります。
10A、15A、20A、30A、40A、50A、60Aの中から選べます。
ブレーカーが落ちて家が真っ暗になる。そんな経験はありませんか?それは契約容量以上に電気を一度に使ったためです。

過去のピーク電力で基本料金が決まる「スマート契約」

この新しく導入されたスマート契約はどのように基本料金を決定するのでしょうか?

スマート契約(実量制」は、ブレーカー制と違い、一度に使った電気のピーク量を元に、基本料金が変動する仕組みです。

まず、スマート契約を採用している電気料金を契約する場合は、スマートメーターの設置をしなければなりません。(スマートメーターの設置工事は無料です。またすでにご自宅の電力メーターはすでにスマートメーターになっているかもしれません。)

このスマートメーターが使用した電力がどれくらいになるかを測定します。この測定したその月の最大使用電力(ピーク電力)のうち、過去1年で一番大きなものがその月の契約容量になります。

実際に表にしたもので解説します。

スマート契約

 

5月から4月までのうちで、一番の最大電力は1月の5kWのため、4月の契約電力は自動的に5kWになります。また、6月から5月の期間をみた場合も1月の5kWが最大の電力になりますので、5月の契約電力は5kWhになります。

つまり、毎月の基本料金が変動することになります。

どうやって計算する?

スマート契約の場合、1kW(キロワット)あたり○○円という形で料金が設定されています。

例えば、東京電力:スマートライフプランを見た場合、基本料金(契約電力1kWあたり)450円(2016年11月現在)となっていますので、5kWなら、5×450=2,250円がその月の基本料金になります。

そもそも電力とは?

電気を一度に使用した場合に必要となる電流の大きさを電力といいます。

各電化製品には、その電気を動かすのに必要となる電力が定められており、熱を発するようなものや、大型の機械は必要となる電力も大きくなります。

LED電球などは、光りを発するために必要となる電力は洗濯機や掃除機といったいわゆる家電にくらべれば僅かです。

一度にたくさんの電化製品を使用すると必要となる電力も比例して大きくなります。

その月の最大電力とは?

例えば、ほんの一瞬だけ、多くの電化製品を一度に使用して、使用した電力がぐっと増えたとします。

これが最大電力(ピーク電力)となってしまうのでしょうか?そのようなことはありません。

スマートメーターが読み取る30分毎の電力の平均値が採用されます。

契約した最初の月の契約電力はどうなるの?

契約した最初の月はその月のピーク電力で決定されます。

またスマート契約をとっている電気料金プランの契約を結んで1年未満の場合は、その月までのピーク電力がその月の契約電力となります。

なぜ「スマート契約・実量制」が生まれたの?

「スマート契約・実量制」は消費電力量のコントロールが鍵

スマート契約ではピーク電力を抑えるために消費電力量のコントロールが鍵です。

なぜ「スマート契約・実量制」のような電気料金プランを、一般家庭向けにも発売するようになったのでしょう。

東京電力によると、「今まで家電を何も考えずに使っていた家庭でも、かしこく家電を使う方法を学んでほしい、ピーク電力を減らす意識を持って欲しい。」という思いがあるようです。

東京電力は、一般の家庭が今後省エネを意識できるような電気料金プランにすることで、そういった家庭でも「ピーク電力」を削減するきっかけになることを期待しているようです。

「スマート契約・実量制」の注意点・メリット・デメリット

スマート契約とはどんなもの?にお答えするべく、丁寧に解説をしてきましたが、仕組みはご理解いただけたでしょうか。

過去のピーク電力で基本料金が決まる「スマート契約・実量制」

スマート契約は過去のピーク電力で基本料金が決まります。

それではスマート契約(実量制)、何か注意するべき点があるのでしょうか? スマート契約(実量制)のメリット・デメリットについても考察していきます。

アンペアブレーカー制であったならば、一度にたくさんの電化製品を使用しすぎて、電力が契約量を超えてしまった場合、自動的にブレーカーが落ちて電気の供給が止められてしまいます。

一方、スマートメーターの場合は、上限なく、容量を超えても電化製品が使えてしまいます。ブレーカーのようなストッパー機能がないため意識しないと、ピーク電力があがり、支払う基本料金も増えてしまいます。

スマート契約の最大の注意点はこの1点といえるでしょう。いつも無意識に電化製品を同時にたくさん使用してしまうような家庭では、逆に基本料金が跳ね上がってしまう危険性もあります。

逆に、一度にたくさん電化製品を使用せず、ピーク電力を努力してコントロールすれば、基本料金も抑えることができます。

スマート契約のメリット

努力次第では、基本料金を低く抑えることができる。

  • 努力次第では、基本料金を低く抑えることができる。
  • 電気の使い方を工夫する意識が生まれる。

スマート契約のデメリット

  • 毎月の基本料金が変動するので、電気代がどれくらいになるのか予想がつきづらい。
  • 世帯人数が多い場合は、家族の協力が必要不可欠。
  • 容量オーバーをストップする制御機能がないため、ピーク電力(kW)が上がり過ぎて基本料金が跳ね上がってしまう。