You are here

電気の見える化ってなに?

最近「電気の見える化」という表現をよく耳にするようになりましたが、具体的には何を意味するのでしょうか? 調べてみました。

「見える化」の目的

九州電力季節別電灯

電気の見える化とはつまり電気の消費量をリアルタイムで確認できるようにすることです。これまで消費電力といえば毎月、電気料金の請求書を受け取った時に確認することがほとんどでした。しかし、電力の見える化を実現するシステムを導入することで、どの機器がどれだけの電力を消費しているのか、電気使用量が多い部屋はどこかといった情報をモニター表示することが可能になります。

こうして今現在使っている電気の使用量を機器ごと、部屋ごと、コンセントごとといった具合に具体的に見えるようになると、効率的に電気の無駄遣いを省くことが可能になり、自ずと省エネが推進されるというというのが、電気の見える化が目指すところです。

実際、一般財団法人省エネルギーセンターの調査によると、「電気の見える化」を導入することによって、約10%の省エネが可能になるという結果がでています。ただし、電力の見える化を実現するシステムは、導入するだけで節電効果が得られるわけではありません。消費電力量を測定した後、どういう対策を打てば効果が上がるのかを検討して、実行に移すことが肝心です。

どうしたら見える化が可能になるか?

スマートメータ

電気消費量を見えるようにするための機器は従来型の電気メーターとこれをもとにした毎月の検針票から、簡易型電力量計、省エネナビ、さらに通信機能を持つ次世代型の電力量計であるスマートメーター、HEMSまで、様々です。それぞれの特徴は以下の様なものです。

電気の見える化を可能にする機器
機器の種類 電気使用量の見方 長所 短所
従来型
電気メーター
毎月の検針票に記載されている
電気の使用量を比較することで
使用量の変化を把握出来る。
新たな機器を設置する
必要なく電力使用量比較が
できる。
明示されるのは1カ月の電気
使用量のみで詳細は分からない。
簡易型電力計 機器のプラグとコンセントの間に
接続することで、その機器が
どれだけ の電力を消費
しているかが分かる。
消費電力量や消費電力の
みならず、機種によっては電気料金や
CO2の排出量も分かる
ものがある。
電力消費量の把握が接続時
のみに限られる。
省エネ
ナビ
省エネナビ測定器を分電盤に
接続することで、計測された電気
消費量がモニターに表示・記録
される。
使用中の機器の電気量がリアル
タイムで分かる。
測定データを1時間単位で
パソコンに記録して集計分析する
ことも可能になる。
個別の電気製品の電力使用量を
測定・表示するには別途「個別測定器
(ワットモニター)」が必要。
遠隔捜査は不可能。
HEMS 家庭内で使用している家電製品や
給湯機器をネットワーク化すること
によって、各電気機器の消費
電力量が表示される。
HEMSは同時に、遠隔地からの
機器のオンオフ制御や、
温度や時間などによる自動制御
といった制御機能を持つため、
「見える化」による実際の省エネ
行動がとれる。
HEMS導入の設置工事が必要。
スマート
メーター
内蔵されている遠隔検針
(インターバル検針)、遠隔開閉、計測データ
の収集発信機能によって、電気
使用量がリアルタイムで把握できる。
第3者による省エネ診断サービス
を受けることができる。
個人情報である電力の詳細な
使用状況が第3者に公開される。

見える化によるスマートハウス・スマートコミュニティー形成

「電気の見える化」システムは上記のようにいろいろな種類がありますが、なかでも最新の機器であるHEMSと通信機能を持つ次世代型の電力量計スマートメーターとを連動させ、IT技術を駆使してエネルギーシステムの最適化を図っていくスマートハウスは、見える化による省エネを理想化した住空間として、ますます注目を集めつつあります。

スマートハウスが普及すると、これまで実現が難しかった「需要のコントロール」が可能となりますし、蓄電やピークシフトなどにより電力需要構造を効率化することができるようになります。

加えて、街全体の電力の有効利用や再生可能エネルギーの活用などを、都市の交通システムや住民のライフスタイル変革まで、複合的に組み合わせたエリア単位での次世代のエネルギー・社会システムである「スマートコミュニティ」の形成も期待されます。

このように、「電気の見える化」は各世帯単位から地域単位への発展性を備えた省エネツールと言え、今後の発展・成果がますます注目される動きと言えます。

「見える化」とプライバシー問題 省エネ対策を練るために不可欠な電力の見える化ですが、同時に、個人情報である家庭内での電力消費が、その詳細にわたるまで明示されることになるため、プライバシーの問題も発生しかねません。「見える化」システムの導入に際しては、システム設置会社の提示するプライバシーポリシーのチェックも必要です。