よく耳にするアンペアという言葉ですが、どんなものか知っていますか?家庭で電気を使うにあたり知っておくと便利なアンペアと電気契約に必要なアンペア数の計算の仕方についてご紹介します。省エネにもきっと役に立ちます。

- アンペアとは一度に流れる電気の量で、このアンペアで電気契約をします。
- 電気契約で必要なアンペア数の計算の仕方は、家で同時に使う最大の電化製品の消費電力量を合計します。
アンペアに関する知識

アンペアとは、電気の流れる量をあらわします
アンペアとは?
アンペアとは、電気の流れる量をあらわします。電気の流れが大きければ大きいほど電流が強く、流れが小さければ小さいほど電流が弱くなります。単位はAで表されます。
ボルトとは?
ボルトとは、電気を押し出す力、つまり電圧のことです。日本の場合100ボルトです。単位はVで表されます。
ワットとは?
ワットとは、実際に消費される電気エネルギー、つまり電力の事を表します。単位はWを使用します。
この値が大きいとより電力を多く消費します。家電の消費電力はこのワットを使用して表示されます。
ちなみに1000W(ワット)は1KW(キロワット)になります。
電力W = 電圧 V x 電流 A (x 力率)
ワットアワー(消費電力量)とは?
ワット(W)とともにワットアワー(Wh)という単位も使用されます。いわゆる、消費電力量の事です。ワット(W)が瞬間の電力を表す一方、消費電力量ワットアワー(Wh)はワット(W)に時間をかけた電力量を表します。
よって、発電「量」や消費「量」はワットアワー(Wh)の単位を使用します。
電力量(Wh) = 電力(W) × 使用時間(h)例:100Wの電球を1時間使用すれば、消費電力量は100(W)×1(h)=100Whとなります。
単位の由来 単位の多くは人の名前に由来します。各単位の名前の由来をご紹介します。
アンペア → フランスの物理学者アンドレ=マリ・アンペール(André-Marie Ampère)
ボルト → イタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタ(Alessandro Giuseppe Antonio Anastasio Volta)
ワット → イギリスの発明家ジェームズ・ワット(James Watt)
我が家に必要なアンペア数は?
それでは、我が家に必要なアンペア数はどれくらいなのでしょうか?電気契約で必要なアンペアは、自宅の電化製品のアンペア数を計算する事でおおよその目途を立てられます。ポイントは、家の全ての電化製品のアンペアの合計ではなく、同時に使う最大の電化製品で計算します。
使用している電化製品のアンペア(A)の計算は、以下の方法で行います。
アンペア数の計算例エアコン暖房660W+冷蔵庫250W+照明計200W+電子レンジ1500W+IHジャー炊飯器1300W+プラスマ42型テレビ360W=4270W → 42,7A(×100V)
家電の消費電力一覧
電気契約に必要なアンペア数を計算するためには、家電の消費電力を知る必要があります。
一般家庭でよく使われる家電の消費電力を、一覧にまとめました。
電化製品 | 電力消費量 |
---|---|
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500W~1400W |
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3000W |
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1300W |
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350W~1200W |
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150W~500W |
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50W~120W |
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100W~130W |
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1000W~1100W |
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600W~800W |
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440W~1040W |
お使いの製品によって消費電力は異なりますので、正確な消費電力に関しては実際に自分の使用している家電を実際に調べてみることをおすすめします。
また資源エネルギー庁のホームページでは省エネ性能の高い製品のカタログなどを提供していますので電化製品の買い替えをお考えの方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
消費電力はどこに書いてある? 冷蔵庫の場合は、扉を開いた内側に書かれていることが多いです。
エアコンですと、本体の下側もしくは側面に記載があります。
テレビは裏側に記載があり少し見づらいので大型テレビの場合はご注意を
ブレーカーが落ちるしくみと対処方法
真夏や真冬に、突然部屋が真っ暗になった事がありませんか?ブレーカーが落ちて慌てた事は、誰もが一度や二度は経験した事があると思います。
ブレーカーには3種類ありますが、多くの場合、アンペアブレーカーが落ちており、原因は、家中トータルの使用中の電気製品が多すぎる事です。
対処方法は、電子レンジ、ドライヤーなど電気容量の大きい電気製品を切って、ブレーカーのレバーを上げます。
あまり頻繁にブレーカーが落ちる場合は、電気の契約アンペアを大きくした方がいいでしょう。
契約アンペアの変更方法
電気契約のアンペアを変える理由には、主に二通りあります。
- まずは頻繁にブレーカーが落ちる場合これはよく同時に使用する電化製品のアンペア数の合計が契約アンペアを超えていることが多いことを示しています。ブレーカーが落ちることで作業が中断されるため、不便です。このような状態を避けるためにはアンペア値をあげる必要があります。
- 電気料金節約のためほとんどの電力会社はアンペア数によって基本料金が変わる為、契約アンペアを下げると電気の基本料金が安くなります。また、家族の人数が減ったなどの理由で、同時に使用する電化製品のアンペア合計が恒常的に契約のアンペア数以下になってる場合もあります。
契約している電気会社の料金表とにらめっこして、自分の今の生活に見合った契約アンペアを選ぶことが重要です。
なお、契約アンペアは大抵の場合、各電力会社のコールセンターやお客様問い合わせ先などに連絡するとすぐに変更できます。基本的に一年間は変更しないようにお願いはされますが、絶対変更できないわけではありません。季節的な変更は断られますのでよく確認した上で変更しましょう。