[北海道エリア対象] ループでんきの「再エネどんどん割」とは?
Looopでんきの北海道地域対象プラン、「再エネどんどん割」について調べてみました。料金体系や契約条件についてご紹介します。ほくでんの電気料金プランとの比較もしてみました。
再エネどんどん割とは?

Looopでんきは2020年4月22日、北海道地域における新電気料金プラン、再エネどんどん割をリリースしました。
新プランの内容は「再生可能エネルギーを使いながら、電気代が20年間どんどん下がっていく」というものです。「下がり続ける電気代」なんて聞いたことがないので気になりませんか?
この記事では再エネどんどん割の内容を詳しく見ていきたいと思います。北海道にお住まいのLooopでんきユーザーの方、電気の切り替えを考えている方はぜひご覧ください。
再エネどんどん割・料金表
料金プランは、一般家庭向けの「再エネどんどん割S」と、電気使用の多い一般家庭や事務所・店舗向けの「再エネどんどん割L」の2種類が用意されています。
料金構成は、Looopでんきの特徴である「基本料金0円、電力量料金が1段階」を踏襲しています。再エネどんどん割Sがおうちプランに、再エネどんどん割Lがビジネスプランに相当するプランです。これらのプランと並べて料金を見てみましょう。
プラン名 | 対象 | 基本料金(円/月) | 電力量料金(円/kWh) | |
---|---|---|---|---|
再エネどんどん割S | 契約アンペア数が5A-60Aの方 | 0円 | 32.0円 | ※毎年-0.5円
(21年目まで) |
おうちプラン | 0円 | 29.50円 | - | |
再エネどんどん割L | 契約容量が6kVA以上の方 | 0円 | 34.0円 | ※毎年-0.5円
(21年目まで) |
ビジネスプラン | 0円 | 31.50円 | - |
20年間毎年電気代が下がる
さて、気になる値下げのしくみを詳しく見てみましょう。
再エネどんどん割を契約すると、2年目以降、1kWhあたりの電力量料金が毎年0.5円ずつ値下げになります。値下げが行われる期間は20年間です。契約2年目から21年目まで値下げが行われ、21年目以降は一定料金となります。
つまり再エネどんどん割では、最終的に1kWhあたりの単価が初年度より10円安くなります。
2年目 | 5年目 | 10年目 | 15年目 | 20年目 | 21年目~ | |
---|---|---|---|---|---|---|
再エネどんどん割S | 31.5円 | 30.0円 | 27.5円 | 25.0円 | 22.5円 | 22.0円 |
再エネどんどん割L | 33.5円 | 32.0円 | 29.5円 | 27.0円 | 24.5円 | 24.0円 |
燃料費調整額・再エネ賦課金がかからない
1kWhあたりの電気代が最大10円安くなるというのは大きな魅力ですね。ただし、1つ目の料金表で見たとおり、Looopでんきのスタンダードなプランと比べて最初の電気料金設定は割高になっています。
- おうちプラン=29.5円 / 再エネどんどん割S=32円
- ビジネスプラン=31.5円 / 再エネどんどん割L=34円
単純にこの料金だけを比べた場合、6年目まではどんどん割の方が割高、ということになりますね。「ちょっと長いなあ」と感じるでしょう。
しかし実際のところ、どんどん割はもっと早い段階でスタンダードプランよりもお得になる可能性が高いと言えます。一般的な電気料金プランと違い、どんどん割には燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金がかからないためです。
おうちプランを例として見てみましょう。2019年度の水準*を使って計算すると、おうちプランで実際に支払う電力量料金(燃料費調整額・再エネ賦課金を含んだ単価)は1kWhあたり31.3円となります。どんどん割にはこれらの料金がかからず、当初の金額より毎年0.5円ずつ割引されていきますから、実際には3年目ごろから通常プランよりもお得になると予想できます。
*燃料費調整額△1.13円(2019年4月~2020年3月検針分平均額)、再生可能エネルギー発電促進賦課金2.95円(2019年5月~2020年4月検針分適用額
一般的な電気料金の計算方法大手電力会社から新電力まで、多くの電気料金プランに燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金が適用されています。
ひと月あたりの電気料金 =
基本料金(円/月)
+ 電力量料金(円/kWh)× 電気使用量(kWh)
+ 燃料費調整額(円/kWh) × 電気使用量(kWh)
+ 再生可能エネルギー発電促進賦課金(円/kWh)× 電気使用量(kWh)
契約期間によるしばりや解約金がない
割引プランなどを契約すると、「最低契約期間は×年」「最低契約期間中に解約すると解約金が××円」などといった条件が存在することもしばしばありますが、Looopでんきの再エネどんどん割にはそういったしばりは一切ありません。いつでも解約が可能で、解約時にも解約金は発生しません。「新電力は契約条件が複雑そうでちょっと気が引ける」という方も、これなら気軽に契約しやすいのではないでしょうか。
また、どんどん割の契約のもうひとつの特徴は、「契約の引継ぎができる」ことです。例えば、一家の世帯主が契約を開始して、10年後に契約者を子に変更する、というようなことです。この場合、電気代が当初の金額に戻ることはなく、子は10年分の割引額が適用されたままの状態で契約を継続することができます。長く続けてこそお得になるプランなので、契約が引き継げるというのはうれしいポイントですね。
ただし、今のところ契約の引継ぎができるのは電気の使用場所が同一地点である場合のみです。そのため、数年で引っ越しを考えている場合はスタンダードなおうちプラン・ビジネスプランを契約する方がお得になるでしょう。
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再生可能エネルギーの普及を目指して
「再エネどんどん割」は、その名のとおり再生可能エネルギー(再エネ)を利用したFIT電気を使用するプランです。「FIT電気の比率40%」が目標に掲げられています。できる限り低価で再エネを提供することによって消費者に使ってもらい、今後再エネを有力な電源として普及させていくために生まれました。
▷参考記事「FIT制度(固定価格買取制度)ってなに?FIT電気ってなに?詳しく解説!」(セレクトラ)
なお、Looopでんきは2019年10月から北海道標津郡中標津町で太陽光発電所を運営しており、再エネどんどん割にもこの発電所の電気が活用されています。まず北海道で提供が開始されたのは、当発電所による安定的な再エネ電源の確保が見込めるため、という理由からです。

ほくでんと比べて安くなる?
ここまでで、再エネどんどん割の概要を見てきました。長期間値下げが続くのは魅力的ですが、実際他の電力会社と比べた時にお得になるかどうかが気になるところですね。
そこで、北海道でもっとも契約者の多い北海道電力(ほくでん)の従量電灯Bプランと、これに相当するどんどん割Sの料金設定を比べてみました。
料金表比較
まずは基本料金を確認しましょう。これまでに見てきた通り、Looopでんきは基本料金が0円ですから、アンペア容量が大きいご家庭ほど、ほくでんからLooopでんきに切り替えることで基本料金部分を大きく節約できることになります。
基本料金 | ||
---|---|---|
契約アンペア数 | 北海道電力
従量電灯B |
Looopでんき
再エネどんどん割S |
10A | -円 | 0円 |
15A | -円 | |
20A | -円 | |
30A | -円 | |
40A | -円 | |
50A | -円 | |
60A | -円 |
続いて、電力量料金を見てみましょう。
上で見たとおり、どんどん割プランには燃料費調整額と再生可能エネルギー発電促進賦課金がかからないため、電力量料金に電気使用量をかけるだけで実際の支払額が計算できます。一方、ほくでんの従量電灯プランについて、実際に支払う額を知るためには燃料費調整額、再エネ賦課金を考慮して計算する必要があります。参考に、表中の()の中に2019年水準*の燃料費調整額と再エネ賦課金を含めた電力量料金を示しています。
電力量料金(1kWhあたりの料金) | ||
---|---|---|
北海道電力
従量電灯B |
Looopでんき
再エネどんどん割S |
|
120kWhまで | -円
(25.8円) |
32.0円 |
120kWh超えて280kWhまで | -円
(32.09円) |
|
280kWh超える | -円
(35.81円) |
*燃料費調整額△1.13円(2019年4月~2020年3月検針分平均額)、再生可能エネルギー発電促進賦課金2.95円(2019年5月~2020年4月検針分適用額
アンペア容量・使用量別の電気代比較
続いて、実際に電気を利用した場合にいくらになるかを検証するべく、アンペア容量別・使用量別でかかる電気料金を表にしました。こちらも()内の金額が燃料費調整額と再エネ賦課金を含めて計算した電気料金です。
契約アンペア容量 | ||||
---|---|---|---|---|
電気使用量 | 20A | 30A | 40A | |
200kWh | Looopでんき | 6400円 | 6400円 | 6400円 |
ほくでん | 5981円
(6345円) |
6322円
(6686円) |
6663円
(7027円) |
|
300kWh | Looopでんき | 9600円 | 9600円 | 9600円 |
ほくでん | 9082円
(9628円) |
9423円
(9969円) |
9764円
(10310円) |
|
400kWh | Looopでんき | 12800円 | 12800円 | 12800円 |
ほくでん | 12481円
(13209円) |
12822円
(13550円) |
13163円
(13891)円 |
*燃料費調整額△1.13円(2019年4月~2020年3月検針分平均額)、再生可能エネルギー発電促進賦課金2.95円(2019年5月~2020年4月検針分適用額
電気使用量が多いほど、そしてアンペア容量が大きいほど、どんどん割にするとお得になりやすいということがわかります。30Aで300kWh使うご家庭であれば、どんどん割にすることで、1年目に4000円程度電気代が節約できますね。さらに、どんどん割は一年ごとに安くなりますから、契約期間が長くなるにつれて、安くなる金額もどんどん大きくなります。
ただし、使用量とアンペア容量が少ない場合はどんどん割にすることでかえって電気代が上がってしまいますから注意が必要です。ご自身の電気使用の状況と照らし合わせて検討してみましょう。
申し込み方法
Looopでんきの「再エネどんどん割」プランはオンラインで申し込みを受け付けています。以下のような情報を求められますので、事前に準備しておきましょう。現在契約中の電力会社の検針票があると良いでしょう。
なお、Looopでんきの支払い方法はクレジットカード払いのみとなります。
- 住所
- 契約者名
- 供給地点特定番号
- 今契約している電力会社のお客様番号
- 今契約している電気料金プランと容量
- 電話番号
- メールアドレス
- クレジットカード情報
再エネどんどん割・まとめ
「再エネどんどん割」は、電気料金が毎年下がり続ける前代未聞のユニークなプランです。電気の使用量が極端に少ない場合以外、ほくでんの従量電灯プランよりも安くなりやすいことがわかりました。
再エネかつお得という魅力的なプランですので、気になる方は電気の切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。
