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FIT電気と再生可能エネルギーの違いは?

「再生可能エネルギー」と「FIT電気」、どちらも環境への負担が少ないエネルギーとして、同じような意味で使われているのを目にします。ではなぜ呼び名が違うのでしょうか?再生可能エネルギーとFIT電気の違いについてご紹介します。


再生可能エネルギーとは

再生可能エネルギーとは、「太陽光、風力その他非化石エネルギー源のうち、エネルギー源として永続的に利用することができると認められるものとして政令で定めるもの」と定義(「エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律」)され、政令で太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなどとされています。

石油や天然ガス、石炭などを燃やして発電する化石エネルギーは、燃やすと地球温暖化の原因になる二酸化炭素などの温室効果ガスが排出され、将来的には埋蔵量が枯渇することも心配されています。これに対し、再生可能エネルギーは温室効果ガスを出さず、枯渇の恐れもないなどのメリットがあります。資源の少ない日本は、国内で使うエネルギーの8割以上を化石燃料に依存し、エネルギーの自給率は10%を下回っています(いずれも2016年度)。自国のエネルギーを安定的に確保するうえでも、国内で生産できる再生可能エネルギーはメリットが大きいのです。

バイオマスも再生可能エネルギー?バイオマス発電では木材チップを燃料にして二酸化炭素を排出するものもありますが、排出される二酸化炭素は燃料の木材が吸収した分にとどまり、木材や森林は再生可能であることなどから、温室効果ガスは排出するものの、再生可能エネルギーとされています。

FIT電気とは

再生可能エネルギーのうち、「再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)」の対象になるものがFIT電気と呼ばれます。

FITは「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)」に基づき、2012年7月に始まった制度です。FITは一定期間、国が定めた固定価格で再生可能エネルギーを買い取ることを電気事業者に義務づけています。そして、FITに基づいて電気事業者が固定価格で買い取った再生可能エネルギーが「FIT電気」と呼ばれるのです。

つまり、再生可能エネルギーもFIT電気も、電気の質自体はまったく同じです。再生可能エネルギーとFIT電気の違いは、買い取りが固定価格で行われたかどうか(FITの対象だったかどうか)という点にかかっています。

FIT = Feed-in Tariff ※FITは「Feed-in Tariff」の略称です。Feed-inは「入れる、導入する」、Tariffは「関税などの公共料金の料金表、請求方式」などの意味があります。

FIT電気の買い取り費用の一部は消費者負担

FIT電気を固定価格で買い取った電気事業者は、かかった費用の一部を「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」として電気料金に上乗せして消費者に請求します。消費者が支払った再エネ賦課金は国が指定する調整機関が回収し、電気事業者に交付金として支払われる仕組みです。つまり、FIT電気の買い取りは国民の協力によって成り立っているというわけです。

この再エネ賦課金の値段は、年間にどのくらい再生可能エネルギーが導入されるかを国が推測し、経済産業大臣が毎年度、全国一律で決めています。再生可能エネルギーでの発電が進んだことなどで、2012年度に1キロワット時(kWh)あたり0.22円だった再エネ賦課金は、2018年度には2.90円へと増加傾向にあり、国民全体の負担額は2019年度で約2.4兆円に上っています。

再生可能エネルギー増加の背景

再エネ賦課金としての国民負担が増えた、ということは、FIT電気の発電量=再生可能エネルギーの発電量が増えたということを意味します。この背景には、2011年3月の東日本大震災や国際的な「脱炭素」の流れがあります。

東日本大震災をきっかけに火力発電が急増

東日本大震災で東京電力福島第一原発事故が発生し、以前から指摘されていた原子力発電の危険性、事故の影響の大きさが現実のものになりました。脱原発の機運が高まり、同年5月には菅直人首相(当時)が各電力会社に全原子炉の運転停止を要請し、運転中の中部電力浜岡原発4、5号機が停止されるなど、一時は国内で原発による発電量がゼロになりました。その後も、安全基準が厳しく見直されたことなどで、各地で定期点検中の原発も再稼働が困難になり、廃炉に追い込まれる原発も相次いでいます。

こうして急激に落ち込んだ原発の発電量を穴埋めしたのが、化石エネルギーを使った火力発電でした。化石エネルギーは電力需要に応じて発電量を調整しやすいというメリットもあって急増し、2018年度には国内の発電量全体のうち、液化天然ガス(LNG)火力が38%、石炭火力が32%を占めるまでになりました。

一方で火力発電の増加は、温室効果ガスの排出量の増加の一因にもなります。福島第一原発事故が起きた2011年3月以降、国内の温室効果ガスの排出量は増加し、2013年度には過去最高の14億1000万トンに上りました。

パリ協定・国際的な脱炭素化へ

世界中で異常気象が指摘されるなど、地球温暖化対策は世界全体で早急に取り組むべき課題になっています。2016年には、2020年以降の温室効果ガス排出削減をめざす国際的な枠組み「パリ協定」が日本を含むすべての国が参加して発効しました。日本はこの協定で、2030年度までに温室効果ガスを2013年度に比べて26%削減すると表明。協定の実現に向け、アップル、ナイキ、イケアなど世界企業200社以上が、事業に使う電力を100%再生可能エネルギーでまかなう「RE100」などの取り組みも始まっています。環境問題への取り組み(「脱炭素」)が、国や国際的に活動する企業への信頼性や評価を左右する流れの中で、日本だけが火力発電に頼り、温室効果ガスの排出量を増やし続けていくことは、もはや許されなくなってきているのです。

このように、福島第一原発事故をきっかけに原発の新増設が困難になり、国際的な「脱炭素」の流れで化石エネルギーの拡大にも限界が見えてきた中で、新たな電力源として期待されるのが再生可能エネルギーです。世界的にみても導入が進み、国も2030年度には国内電力の22~24%を再生可能エネルギーでまかなう見通しで、将来的な主要電源と位置づけています。

再生可能エネルギーの増加に欠かせないFIT

再生可能エネルギーを増やすことが重要課題であることはわかりました。ですが、なぜそのためにわざわざFITとして国民負担が必要な固定価格で買い取りを行う必要があるのでしょうか?

再生可能エネルギーの課題として、「発電コストが高い」点が挙げられます。資源エネルギー庁の2014年時点の試算を例にとると、LNGの火力発電のコストが1kWhあたり13.7円なのに対して、太陽光(メガソーラー)の発電コストは1kWhあたり24.2円と、二倍近くかかっていたことがわかります。

この状況では、よほど環境問題に関心が高い企業でない限り、わざわざコストが高くなる再生可能エネルギーを率先して作ろうという会社が出てきづらい、ということは想像できると思います。

そこで、国が割高な固定買い取り価格を保証することで、電力会社に参入のインセンティブ(動機づけ)を与えて、再生可能エネルギーの拡大をめざしたのがFITなのです。つまり、FITは再生可能エネルギーの増加に欠かせないしくみだと言えます。

また、FITによって再生可能エネルギーの普及が進むと、同時に発電技術の向上が進み、量産効果も生まれるため、コストが下がっていくことが期待されます。そして、発電コストが下がれば、わざわざ割高な固定価格で電気を買い取るFITの仕組みは将来的に必要がなくなるということになります。現に、世界の発電コスト(2017年上半期)は、太陽光発電で1kWhあたり9.1円、陸上風力は7.4円など、他の電源と比べても競争力のあるレベルへ低下しています。日本でも、資源エネルギー庁の試算によると、2030年時点で国内の1kWhあたりの発電コストは、太陽光(メガソーラー)は12.7~15.6円まで下がることが予想されています。

なお、FIT導入の結果、日本国内の再生可能エネルギーの発電量は急速に増加していますが、2017年度の国内発電に占める再生可能エネルギーの比率は約16%にとどまり、ドイツ(約34%)、イギリス(約30%)などの主要国に遅れをとっています(国内の温室効果ガスの排出量は2018年度、暖冬や省エネなどの効果もあり、12億4000万トンまで減少しています)。

まとめ:FIT電気と再生可能エネルギーの違いは?

  • FIT電気と再生可能エネルギーの違い
  • 再生可能エネルギー=太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど。非化石エネルギー源で、エネルギー源として永続的に利用できるもの
  • FIT電気=再生可能エネルギーのうち、固定価格買い取り制度を通じて買い取られたエネルギー

FIT電気は、太陽光、風力など再生可能エネルギーで作られた電気のうち、一定期間、固定価格で買い取ることが義務づけられたものを指します。FITは「Feed-in Tariff」の略で、この固定価格買い取り制度の意味です。

割高な価格で電気を買い取ることで、大手や新興企業など多くの事業者の参入を促し、再生可能エネルギーの普及拡大をめざすのが目的ですが、買い取りにかかった費用は再エネ賦課金として、電気料金に上乗せされて消費者が負担する形になっています。

FITの導入で、国内での再生可能エネルギーによる発電量は急速に増えていますが、導入が進む欧米などに比べると、日本の発電量に占める割合はまだまだ遅れをとっているのが現状です。再エネ発電がさらに普及していくことで発電コストが削減され、消費者の負担もしだいに軽減されていくことが期待されています。普及が進んで発電コストも下がれば、わざわざ固定価格で電気を買い取るFITの仕組みも必要なくなるということになります。

日本は2030年度には国内電力の22~24%を再生可能エネルギーでまかなう見通しです。原子力や火力発電は安全性やCO2排出などの問題があるものの、発電量は比較的簡単に調節できます。一方、今後拡大が期待される太陽光や風力発電は、日照時間や風の強さなど、天候や自然条件に発電量が左右されるという問題があります。カンカン照りの猛暑日には、エアコンなどで使われる電気(需要)と太陽光による発電量(供給)のバランスはとれるかもしれませんが、爽やかに晴れ上がった春の日には発電したほど電気が使われず、需要と供給のバランスがとれなくなる恐れもあります。需給バランスが崩れると、大規模な停電を引き起こす原因にもなります。

このように、再生可能エネルギーやFIT電気の一層の普及には、大型の蓄電池の開発や普及、より広域で需給バランスを調節するための送電網の拡充など、新たな課題も浮かび上がってきています。

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