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カーボンオフセットとは?

「カーボンオフセットって何?」という疑問にお答えするページです。地球温暖化対策のひとつとして取り上げられることも少しずつ増えてきたカーボンオフセットについて、そのしくみをご紹介します。実際に私たちがカーボンオフセットを行う場合はどうしたら良いのかについてもまとめています。


カーボンオフセットとは

世界的な課題になっている地球温暖化対策には、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出削減が欠かせません。しかし、日常生活や企業の経済活動を行う以上、排出量を削減しようといくら努力しても、どうしても排出を避けられない分が残ります。

「CO2は地球上のどこで削減しても、温暖化防止に同じ効果がある」と考え、努力をしても削減できない排出量をほかの場所での排出削減や森林などによるCO2の吸収に貢献することで埋め合わせようという取り組みがカーボンオフセットです。この場合、カーボンは「CO2(温室効果ガス)」、オフセットは「埋め合わせ(る)、相殺する」などを意味します。

カーボンオフセットの取り組みとしてのCO2排出削減や吸収活動には、風力や太陽光発電の設置など、温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーを活用する取り組みや、温室効果ガスを吸収する森林の育成・管理の活動などがあります。

カーボンオフセットに取り組むことで、市民や企業、NGOなどが温暖化問題をより身近に考えることができ、CO2削減への意識を高めたり、主体的な削減努力を促したりする効果が期待できます。

カーボンオフセットの歴史

カーボンオフセットは1997年、イギリスの環境NGO「フューチャーフォレスト」の取り組みが最初といわれています。また、環境問題が深刻なアメリカ・カリフォルニア州、異常乾燥や大規模な森林火災が起きたオーストラリアなどで先行しました。

この取り組みの背景には、全体のCO2排出量を抑えるために、国や自治体、企業などに個々の排出量(排出権)を割り振り、権利を超えて排出した側と権利を下回る程度に排出を抑制した側との間で排出権を取引することで、過剰分を帳消しにするという考え方(排出権制度)があります。ここで取引される排出権をクレジット(カーボンクレジット)と呼びます。クレジットは「信用」の意味で、クレジットカードなどお金の貸し借りのイメージが強いですが、地球温暖化対策の中ではそこから転じて、取引される排出権を「クレジット」といいます。欧米ではこのクレジットがいち早く、インターネットで簡単に取引できるようになったことなどでカーボンオフセットの取り組みが急速に普及しました。

日本では2008年の洞爺湖サミット(先進国首脳会議)を契機に、普及をめざす動きが本格化しました。環境省などが主導して、企業などの排出削減量・吸収量を認証してクレジットを創出する「オフセット・クレジット制度」(2013年度からは国内のクレジット制度が「J-クレジット制度」に統合)、オフセットの取り組みを認証する制度などが相次いでスタート。情報提供や相談、先進事例を支援する「カーボンオフセットフォーラム」など、様々な取り組みを認証する団体、オフセット・プロバイダーと呼ばれる民間事業者なども増え、民間主導で普及が進んでいます。

カーボンオフセットのしくみ

カーボンオフセットのしくみ

カーボンオフセットにおいて、ほかの場所での活動で削減・吸収されたCO2の量は、一定のルールで数値化されて「クレジット」に置き換えられ、市場での取引が可能になります。カーボンオフセットではこのクレジットを購入することで、自身の排出量を相殺することができます。また、クレジットの購入を通じて、省エネ設備の導入や再生可能エネルギーの利用拡大、森づくりの支援などにお金が流れることで排出削減や温暖化対策が一層促進されることになり、社会貢献につながるという効果もあります。

商品の製造やサービスに環境への配慮をしている、オフィスビルの電力使用で排出される二酸化炭素をオフセットしているなどは、温暖化対策への取り組みに加え、商品やサービス、その企業自体のブランド価値を高めることにもなります。

クレジットは二酸化炭素1トンを1単位として電子システム上で管理され、国内ではJ-クレジットなどいくつかの種類があり、価格も様々です。

カーボンオフセットの取り組みを支援している事業者(オフセット・プロバイダー)6社へのアンケート調査によると、2016年に購入されたクレジットは、CO2換算で計39万9855トンと、前年の2015年(7社が回答)の2万2344トンの約18倍に急増するなど関心が高まっています。プロバイダーとは「提供者、供給者」の意味で、様々なサービスを提供する事業者のことです。インターネットの接続サービスを提供する「インターネット・プロバイダー」のように、オフセット・プロバイダーは後で出てきますが、クレジット売買の代行などカーボンオフセットに関するサービスを提供しています。

どうしたらカーボンオフセットできるの?

カーボンオフセットを行うには

では、カーボンオフセットを行うための基本的な流れを見てみましょう。

カーボンオフセットの対象となる活動を決める

まず、何をカーボンオフセットの対象にするかを決めます。私たちの日常をみても、仕事、通勤・通学などの移動、レジャーなど様々な活動でCO2を排出しています。そのうち何を「自分の排出量」とするかを決めることが第一歩です。そのうえで、削減の努力をしてもどうしても排出してしまう量をなるべく正確に算出することが大事です。

「マイカー通勤を電車・自転車に代えてみよう」、「自宅で使う電気・ガスだけでもオフセットしてみようか」といった生活の一部だけでもかまいません。オフセットの対象となる活動を決め、できる限りの削減努力をしたうえでオフセットする排出量を算出する、という流れは、私たち個人はもちろん、企業や団体などの場合も同じです。

カーボンクレジットの購入

オフセットする排出量を算出できたとして、実際にクレジットを取引するにはどうすればいいでしょうか。

まず、CO2を削減・吸収してクレジットをつくる側(創出者)について説明します。創出者は、どんな事業を実施するかというプロジェクトの計画書や、削減量や吸収量などを算定したモニタリング報告書を作成し、国が指定する審査機関や認証委員会に申請します。そこで認証されれば、国からクレジットが発行されます。

クレジットの買い手側は、企業活動などを通じて排出される温室効果ガスの量や、削減努力をしたうえでも排出せざるをえない量を算出し、その分をオフセットすることになります。買い手はオフセット・プロバイダーの仲介や、売り出し中のクレジットを紹介する専用サイトを通じてクレジットを購入し、無効化・取消口座へ移転することで、カーボンオフセットしたことになります。無効化とは1度取引されたクレジットが再度使われないようにすることです。売買(移転)は電子システム上の口座で行われ、口座をもたない買い手には、売却した側が無効化をしてくれます。

個人はオフセット・プロバイダーを通しての購入が便利

実際には、私たち個人がこうした手続きを行うのは簡単ではありません。オフセット・プロバイダーはこうした手続きの代行や、自身が保有するクレジットを販売する民間事業者です。初めに何をオフセットの対象とするかの設定や、様々な活動に伴う排出量の算定などについても、ホームページなどで参考情報を提供してくれます。

プロバイダーに依頼すれば、個人でもクレジットの購入がより簡単にできるほか、日常生活で環境配慮型商品を購入することもカーボンオフセットにつながります。環境配慮型商品には、製造過程で省エネや省資源、リサイクルに配慮したものや、売り上げの一部が森林保全の支援金に充てられるものなどがあり、商品に貼られた認証マークのシールを確認してみてください。

カーボンオフセットと排出権取引の違い

カーボンオフセットは、地球温暖化対策で話題になる排出権取引(排出量取引)とどう違うのでしょうか。排出権取引とは、全体のCO2排出量を抑えるために国や企業などにあらかじめ一定の排出枠を割り振り、枠を超えた分はほかの国、企業から権利を買い取って帳消しにする制度です。1997年11月の京都議定書で、温室効果ガスの削減目標を達成するための国際的な仕組みとして先進国間で認められて注目されました。

自身のCO2の排出量をほかとの取引で埋め合わせるという点で、カーボンオフセットと排出権取引とは似ています。しかし、排出枠を課せられた国や企業が削減目標達成のために権利を売買する排出権取引に対し、カーボンオフセットに他者からの強制はありません

排出削減に貢献したいという使命感やブランド強化などの動機から自発的に取り組まれるのがカーボンオフセットなのです。

今後の課題

カーボンオフセットの取り組みに対し、海外の環境NGOなどから、①CO2の確実な排出削減につながらない、②カーボンオフセットを名目に住民の権利侵害などの問題が生じているなどの問題が指摘されています。さらに、③クレジットがダブルカウント(多重取引)される恐れがある、④透明性が不十分で、クレジットの買い手もどこでどのように排出削減がされたのか確認しにくい、などの信頼性も問題にしています。

このように、カーボンオフセットの取り組みを拡大していくには、国の内外を問わず、CO2の排出量や吸収量を正確に算出し、取引されるクレジットの信頼性を高めていくことが不可欠になります。その際、国内では環境省が認証するJ-クレジット制度を利用しているか、信頼できるプロバイダーなのか、などの観点がポイントになるでしょう。

中でも、プロバイダーの選択は重要です。環境問題に対する考え方や排出量の計算、クレジットの調達など、業務に対する姿勢や専門性のレベルはプロバイダーごとにまちまちだと言われます。事業者の理念、CO2の算定方法とその根拠、クレジットの調達方法などについて詳しく説明を聞き、適正な料金か、移転・無効化の確実な実施とそれをどう証明してもらうのか、などを検討する必要があります。

プロバイダー自身の情報公開に対する姿勢や内容も参考になります。様々なプロバイダーが公開している情報をよく見比べて、最も信頼できる事業者を選んでください。特に国内ではカーボンオフセットの認知度はまだまだ低く、今後さらに広めていくためにも適正な取引を積み重ね、制度の信頼を高めていくことが重要になります。

そもそも、カーボンオフセットはCO2排出の削減努力をしたうえで、どうしても排出してしまう分を埋め合わせるのが前提です。しかし、他者からの規制や強制がないだけに、ともすれば、いいかげんな削減努力をオフセットで穴埋めする、お金を払えばいくらCO2を出してもいい、といった無責任な考え方に流されがちです。

世界共通の課題である地球温暖化問題に対し、自分たちのできる範囲で、自発的にCO2削減に取り組む、森林保全などほかの場所のCO2吸収活動を支援するのが、カーボンオフセットの意義です。日常生活を見直して身の周りの温室効果ガスを「見える化」することで、私たち一人ひとりが環境意識を高めていくことが重要なのです。そうして社会全体にCO2削減の意識が浸透していけば、排出量を単に埋め合わせるだけでなく、極力CO2を排出しない「低炭素社会」へ日本全体がシフトしていくことになるでしょう。

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