エネルギー市場の自由化とは?

エネルギー自由化って何?具体的にどんなエネルギーがどのように自由化されるの?いつ自由化されるの?など、エネルギー自由化にまつわる疑問について解説します。

エネルギー市場の自由化

エネルギーの自由化とは?

モノを動かす力をエネルギーといいます。家庭でモノを動かして仕事をしてもらう道具は家庭にいっぱいあります。これらを動かすのに必要なものがエネルギーです。

それではどのようなエネルギーを使用してこのような道具を動かしているでしょうか? 電気ガス、ガソリンといったものです。

このようなエネルギーのうち、電気・ガスを提供している会社はたくさんありますが、その電力会社、ガス会社は管轄エリアがきまっていて、その管轄エリアへのガス・電気の供給を独占的におこなっています。つまり、競争相手なく電気・ガスを販売しているということです。

この電力市場ガス市場規制緩和を行って、自由競争を導入することを自由化といいます。

すにで日本以外の多くの国でエネルギーの自由化がすでに行われており、これに続く形で日本でも電力市場・ガス市場の自由化を行うことが決まっています。

電気とガスは最後の独占市場

日本では電力ガス市場はまだ自由化がまだされていない最後の市場です。一つの国に一つの会社しかない、一つの地域に一つの会社しかない、というのが独占状態ですが、かつては煙草も鉄道なども公共事業という名のもと独占企業でした。

そして残った最後の独占市場が電力市場とガス市場です。これがついに自由化され、完全競争市場になるわけです。

電力市場・ガス市場の自由化メリット

電気市場・ガス市場が自由化されるとさまざまなメリットがあります。

サービスの向上、値下げ

自由化されると、私たち消費者は自由に電力会社、ガス会社を選ぶことが出来ます。お客様に選ばれるように、ガス会社はその他の新しい電力会社(新電力PPS特定規模電気事業者)、ガス会社はすべてのガス会社と競争をしますので、結果的に、サービスの質の向上、値下げなど行われ、
私たちにとってはより好ましい状況になります。

発電の種類が選べる

環境を気にする人やクリーンな電力を提供している会社を選べますし、住んでいる地域にしばらることがないので、自分の出身地の電力会社、ガス会社を選ぶこともできるようになります。

関連ビジネスで市場が活性化

電力市場、ガス市場の自由化はとても大きな変化です。様々な関連ビジネスも開始されるでしょうから、日本経済の活性化にも有効だと考えれます。

電力市場自由化

実は電力市場は一部すでに自由化されています。大口の需要家はすでに電力会社を選べるようになっています。
例えば工場のように電気を大量に使うようなところは、コスト削減のためより安い電気料金を求めて電力会社を変えています。

電力市場自由化の流れ

電力市場の自由化は段階的に行われている

第一次電気事業制度改革
(1995年)

  • 「発電」が自由化されました。
  • 卸電気事業の参入許可を撤廃され、電力会社に電気を販売する
    「独立系発電事業者(IPP = Independent Power Producer)」が発電を行い
    電力会社に売電できるようになりました。

第二次電気事業制度改革
(1999年)

  • 大口顧客(特別高圧需要家:契約電力が2,000kW以上の顧客)向けの電力の
    「小売り」が自由化されました。
  • 一般電気事業者の送電網を使って競争相手でもある特定規模電気事業者が
    大口顧客に送電できるようになりま した。
  • 全国の販売電力の約26%を占めていた市場が自由枯れました。

第三次電気事業制度改革
(2003年)

       
  • 契約電力が50kW以上の顧客も自由化の対象になり、中規模の工場や商業施設は
    電力会社を選べるようなりました。
  • 日本卸電力取引市場(JPEX)が設立されました。
  • 自由化は日本の電力消費量の60%まで進みました。
電力市場自由化

工場などの大口需要家向けの電力市場は2000年から自由化されていました。

そして、2016年には家庭向けの電力市場も自由化に

電力市場自由化

日本の電力消費量の40%を占める家庭向けの電力。

2016年4月には一般家庭のような低圧を使用する需要家の市場も自由化されます。

これを電力小売市場全面自由化と呼びます。

東京に住んでいれば東京電力、と電気を変える電力会社は決まっていましたが、2016年4月から新電力(新電力とは?)に電力会社を乗り換えるということが可能になります。

すでに我々に馴染みの深い電力会社大手10社の電力会社10社(東京電力関西電力中部電力中国電力四国電力北陸電力東北電力九州電力北海道電力沖縄電力)に加えて、電力小売りを行う新しい会社がたくさん設立されており、その数は600社以上に及びます。このように新たに電力販売している会社を特定規模電気事業者(PPS)といいます。

 

ガス市場の自由化

ガスも一部自由化がすでに行われています。1990年代半から始まった都市ガス市場自由化によって、少しずつ新規参入者が増え、一般ガス事業者の導管を使って新規参入者が大口顧客に供給できるようになりました。これを託送供給と呼びます。

大口需要家から段階的に行われているガスの小売り

1995年制度改革

  • 年間200万㎥以上を消費する企業向け販売が自由化されました。

1999年制度改革

  • 年間100万㎥以上消費する企業向け販売が自由化されました。   

2004年制度改革

 
  • 年間50万㎥以上消費する企業向け販売が自由化されました。 

2007年制度改革

 
  • 年間10万㎥以上以上消費する企業向け販売が自由化されました。

大口需要家へのガスの販売が自由化され始めてからは、火力発電に使用する液化天然ガスを輸入している電力会社はその液化天然ガスをガス会社にガスを販売できるようになりました。その結果、関西電力東京電力は電力会社ながら、ガスの販売量において上位をしめています。

ガスの自由化
大手ガス会社と新規参入のガス販売量
1 東京ガス 6,942(百万m3
2 大阪ガス 4,784(百万m3
3 東邦ガス 2,506(百万m3
4 関西電力 896(百万m3
5 JX日鉱日石エネルギー 537(百万m3
6 石油資源開発 497(百万m3
7 国際石油開発帝石 348(百万m3
8 中部電力 302(百万m3
9 東京電力 107(百万m3

エネルギー自由化まとめ

Q:一般家庭で電力会社が選べるようになるのはいつですか? ⇒ A:2016年4月から一般家庭でも電力会社が選べるようになります。

Q:ガスも自由化されるようになるの? ⇒ A:2016年の電力市場自由化に続き2017年にガス市場も自由化される予定です。