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ガス会社に関する基礎知識

電力の自由化の1年後の2017年に自由化されるガス小売り市場。ガス会社とガスの自由化についてまとめました。

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  • 日本のガス会社には、一般ガス事業者(都市ガス)、簡易ガス会社、LPガス(プロパンガス)事業者があります。
  • ガスは主に海外からタンカーで輸入され、タンクに保存された後、各家庭に届けられます。
  • ガスの小売り自由化で、ガス料金が下がる、セットプランが販売される、サービスの質があがる、などの変化が起こるでしょう。

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ガスには都市ガスLPガスと種類がありますが、それそれどのような違いがあるのでしょう。ガスの自由化でどんな変化が期待されるでしょうか。詳しく解説します。

日本のガス会社の種類

一般ガス事業者(都市ガス)

いわゆる「都市ガス」のことをいいます。主にメタンから作られたガスを、ガス導管を通してガスを供給しています。 都市ガス(一般ガス事業者)にはその供給エリアでの独占的な供給が認められています。

例えば東京ガスならば、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県を営業エリアとして、東京ガスだけがそのエリアにガスを供給、販売を行っています。

日本には都市ガス会社が209社(うち公営事業者28社)あります。このように非常に多くの都市ガス会社が存在しますが、売上やガス販売量では一部の都市ガス会社が圧倒的な規模をカバーしています。

それ以外のガス会社は従業員数がが100名以下の小規模なガス会社となっています。

都市ガス会社売上高
順位 都市ガス会社名 売上(百万円)
1 東京ガス 1,216,536
2 大阪ガス 802,376
3 東邦ガス 346,637
4 西部ガス 111,641
5 静岡ガス 102,129
6 京葉ガス 70,487
7 大多喜 53,807
8 広島 53,488
9 北海道 47,153
10 北陸ガス 34,555

東京ガス、大阪ガス、東邦ガスの大手3社

都市ガス会社は多くあるものの、東京ガス、大阪ガス、東邦ガスの3社が日本の都市ガス事業者(一般ガス事業)の売上の7割を占めています。

東京ガス、大阪ガス、東邦ガスはLNGの受け入れ基地を保有しており、その他の都市ガス事業者にガスの販売を行っています。

さらに3社が保有するガス導管の長さは総長の8割を占めており東京ガス、大阪ガス、東邦ガス3社(東京ガス、大阪ガス、東邦ガス)が都市ガス事業ではメインプレーヤーであることが分かります。

他にも北海道ガス、仙台市ガス、静岡ガス、広島ガス、西部ガス、日本ガスもLNG一時受入基地を保有していますが、導管の規模や販売量で上位3社とは大きな差があります。

簡易ガス会社

あまり聞きなれませんが、簡易ガス会社というものもあります。

簡易ガス会社も都市ガスのように導管を使って郊外の集合住宅などにガスを供給しています。主な燃料はLPガスです。

全国に1452社の簡易ガス会社があります。しかしながら、都市ガス会社同様、数社が販売量のほとんどを占めています。        

簡易ガス会社売上高
順位 簡易ガス会社名 販売量(m3) シェア(%)
1 日本瓦斯 11,562,106 6.7
2 西部ガスエネルギー 7,570,761 4.4
3 東邦液化ガス 6,439,737 3.7
4 堀川産業 5,004,391 2.9
5 大阪ガスLPG 4,450,218 2.6
6 サイサン 4,508,263 2.6
7 伊丹産業 3,322,378 1.9
8 北ガスジェネックス 3,087,370 1.8
9 東部液化石油 2,373,089 1.4
10 広島ガスプロパン 2,115,256 1.2

LPガス(プロパンガス)事業者

LPガス(液化石油ガス)をシリンダーで各需要家に供給しているのがLPガス(プロパンガス)販売事業者です。

LPガスは昭和30年代頃から普及し始めました。都市ガスは地下にめぐらされた導管を通して供給されますが、その導管の導入にはコストと時間がかかります。

一方、LPガスはそのような初期費用や大規模な工事が必要ないため、当時の郊外の急速な需要を満たすために多く使用されていきました。

そして1997年からは、LPガスの販売は認可制から登録制となったため新規参入が増えました。小売りのLPガス(プロパンガス)販売事業者は20,000社以上あります。

ガスが私たちに届くまで

このように、ガス会社には大きく3種類あります。それでは、ガスが家庭に届くまでの流れを簡単に紹介します。

 液化天然ガス(LNG)を海外から輸入する。もしくは国内から天然ガスを調達します。

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液化天然ガス(LNG)はタンカーで輸入されます

天然ガスを多く輸入している会社

 東京電力:29%

 中部電力:16%

 東京ガス:14%

 大阪ガス:9%

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輸入された液化天然ガスはLNG基地にあるガスタンクに貯蔵されます。

 関西電力:8%

 輸入されたガスはタンクに保存されます。

 輸入された天然ガス、日本国内で調達した天然ガスの30%が都市ガスとして利用されています。

ガスの小売り自由化

2016年に電力の小売りが自由化されました。2017年には、ガスの小売りも自由化されます。

家庭向けのガスは、各地域を担当する都市ガス会社がその地域に独占的にガスを提供していますが、簡易ガス会社やLPガスの事業者、また大量にガスを使用する大口の需要家は既に自由化され、自由にガス会社を選んでガスを買うことができるようになっています。

大口需要家向けのガスの販売が自由化された時は、火力発電用にLNG(液化天然ガス)を大量に輸入する電力会社がその天然ガスをガス会社に販売するようになりました。

その結果多くの関西電力東京電力のような電力会社がガスの販売量で上位にのぼるようになりました。

自由化がされて自由にガス会社を選べるようになったガスの大口需要家は日本の都市ガス(一般ガス事業)の販売量の約65%を占めています。 つまりまだ自由化がされていない一般家庭や小口の需要家は残りの35%になります。

2017年のガスの小売り自由化とは、この残りの35%部分の自由化になります。

ガスの自由化
大手ガス会社と新規参入のガス販売量
1 東京ガス 6,942(百万m3
2 大阪ガス 4,784(百万m3
3 東邦ガス 2,506(百万m3
4 関西電力 896(百万m3
5 JX日鉱日石エネルギー 537(百万m3
6 石油資源開発 497(百万m3
7 国際石油開発帝石 348(百万m3
8 中部電力 302(百万m3
9 東京電力 107(百万m3

ガスの小売り自由化で起きる変化

都市ガスの小売りが自由化された場合、特に大手都市ガス会社事業では存在していなかった「競争」というものが導入されます。

競争が生まれれば必然的にサービスと価格の向上が起こりますので、ガス代が安くなる可能性があります。さらに、各会社の企業ポリシーやCRMを検討してガス会社を選ぶことができます。

ガスの自由化の前には電力市場の自由化がありました。電力会社がガス会社と提携して新しいサービスを提供するというプロジェクトもすでにたくさん出ています。
電力市場の自由化のように、ガス料金が下がる、セットプランが販売される、サービスの質があがる、自分の意思で特徴のあるガス会社を選べる、というような変化が起こるでしょう。